「お駄賃」は反対。子どものお小遣いは定額制をお勧めする理由

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ICカードやアプリにピピッとチャージなんて家庭も増えていそうな子どものお小遣い、いつどんな渡し方をしていますか?メルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』著者の柳川由紀さんは、小学生の子には週ごとや月ごとで定額のお小遣いを現金で渡すこと、チャージの場合も現金を見せて入れることをオススメし、その理由を説明しています。さらに、封筒を利用した賢いお小遣いの管理方法も教えてくれました。

子どものお小遣いどうしてる?

Question

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お年玉を子どもの口座に入れていますが、将来、独り暮らしをするまで通帳を渡すつもりはありません。毎月のお小遣いが足りないから、お年玉を返して欲しい、と言われます。そもそも毎月のお小遣いは幾らくらい渡すのが良いのでしょう?(小4男子、小1女子のお母様より)

柳川さんからの回答

お年玉やお小遣いの使い道や使い方は、各家庭によって違いますが、単に欲しい物を買うためのお金ではなく、将来お金で困らない大人になるための練習としても大いに活用できます。

1.お小遣いはいつから?

お小遣い制度をスタートする時期は、「足し算、引き算」がしっかりできるようになった小学校3年生あたりから、定額制で始めるのがお勧めです。定額制であれば、自分なりのプランを立ててお金の管理を考えるからです。

お小遣い日の間隔は、1週間に1回、2週間に1回、1ヶ月に1回など、子どものタイプや使い道、使う頻度から考えて相談して決めるのが良いでしょう。

2.お手伝いのお駄賃として渡すのは?

家の手伝いは家族の一員としての役割ですから、労働としての報酬を与えるのは反対です。お金を手にしなくても行うはずの家族の仕事を「お金を欲しいから」という理由で手伝うようになると将来、善意で行うことにまでも、報酬を求めるようになりかねません。

また、単純に「善意で手を貸す」という奉仕の心が育たない可能性もあります。子どもが手伝ったことで、助かったり、嬉しかったりした場合は、お金以外の方法で感謝の気持ちを表すことをお勧めします。

3.現金でのやりとりが重要

キャッシュレスの時代になり、実施のお金を目にする機会は今後ますます減っていくでしょう。そもそも、お金は親が労働の対価として得て、それを家族の生活のために使っているということを説明し、お金の重みを実感させ、なぜお金が大切なのかを理解させることが重要です。

ICカードへのチャージも、予め親がしておくのではなく、一緒にチャージをして、お金がカードに入っていく様子を見せるのもオススメです。

家庭教育アドバイス…「使う用」と「貯金用」の封筒でお金を管理

お小遣いの管理方法としては、お金を「使う用」と「貯金用」で封筒に小分けにするやり方です。「使う用」は、使用目的ごとにさらに小分けにしても良いでしょう。封筒には、次の5項目を記入できる欄を作りましょう。

  1. もらった日付と金額
  2. 買ったものの日付と金額
  3. 欲しいものを買うための貯金額
  4. 欲しいものと買う時期
  5. 残った金額

お小遣い帳などノートを使うと、ノートとお金をそれぞれ出して勘定しなければなりません。明細を書いた封筒にお金を入れておけば、一度で済み、小学生にはわかりやすいのです。封筒に書く場所がなくなれば、メモ用紙を上に貼っていけばよいのです。是非、お試し下さい。

次回は、お小遣いを与える上で注意すること、そして具体的な適性額についてお伝えします。

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家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。子どもは、親のサポートの仕方でずいぶん変わります。子どもの能力を最大限に引き出せるよう、まずは親力をアップさせましょう。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。

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