孤独死の2割が40、50代の衝撃。「働き世代」のリスクが高い理由

2020.02.07
by MAG2NEWS編集部 NK
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大阪府警は、2019年の1年間に事件性がなく屋内で死亡し、死後1ヶ月以上経過して見つかった遺体382体を調査。うち321人は男性で、女性の61人に比べて5倍以上になることが判明したという。「働き盛り層」とされる40〜50代は全体の18.4%にものぼっていると朝日新聞などが報じている。


「孤独死」は他人事じゃない

大阪府警は、昨年1年間に事件性がなく屋内で死亡し、死後2日以上経過して見つかった自殺者を含む独居者2996人を調査。その結果、10~20代が29人、30代が33人、40代が159人、50代が392人、60代が684人、70代が最多の1029人、80代が572人、90代以上が98人となった。死後1ヶ月以上経って見つかったのは382体で、うち321人は男性。女性に比べて5倍以上となっている。年代別に見ると、70年代男性が26.4%にあたる792人、65歳未満は29%の868人だった。驚いたのが、40〜50代を合わせると全体の18.4%も占めていたことである。40代は就職氷河期の影響から非正規雇用の社員が多い点、50代はリストラ対象となるケースがあるという点から、不安定な雇用環境が原因であるのではないかとみられている。

緩やかな自殺

孤独死になる原因のひとつと言われているのが、「セルフネグレクト」だ。セルフネグレクトとは、生活環境や栄養状態が悪化しているのにも関わらず、周囲に助けを求める気力すらない状態のこと。別名「緩やかな自殺」とも呼ばれている。何らかのきっかけで精神も肉体も崩れ落ちてしまったとき、セルフネグレクトに陥るのだ。

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