今ネット上で、東京都がサービスを開始した「ベビーシッター利用支援制度」が「翌年に税金爆死する」と大きな話題になっている。この制度は、0歳児~2歳児の待機児童の保護者または保育所などの0歳児クラスに入所申込みをせず、1年間の育児休業を満了した後に復職する方が対象で、民間のベビーシッターを1時間150円という安さで利用できる制度だ。しかし、そこには大きな「罠」が仕掛けられているという。
翌年、「税金爆死」する?
この制度には「落とし穴」があった。公式ホームページに掲載されている利用案内には、
「この事業では、各認定事業者が1時間当たり2,400円(税込)を上限に定めた利用料と、利用者 負担額(1時間当たり150円(税込))との差額を、東京都及び区市町村が公費で負担し、認定事業 者に支払います。 東京都及び区市町村が公費で負担した額(助成額)は、利用者にとって、所得税法上の「雑所得」と なり、その他の給与所得以外の所得金額との合計額によって、以下の申告が必要です。 (申告により、後日、所得税等が課税されます。)」
と記載されている。
つまり、正規料金との差は利用者の「所得」としてみなされ、翌年は確定申告が必要となり、所得税が跳ね上がる可能性があるのだ。当然、この追加の税金はまとめて支払うことになる。
1日8時間利用で年間80万円の追加税
公式ホームページに掲載されているモデルケースに注目してほしい。たとえば、年収400万円の方が週に5日間×1日8時間利用すると、月助成額は36万円となり、雑収入は年間432万円。雑収入と本来の年収400万円をプラスして、年収は832万円として換算される。よって、支払う追加の税金は年間80万400円にもなる。これにプラスして、ベビーシッターの交通費と1時間150円の保育料を支払うのだ。
本来よりお得に利用できるとはいえ、支払う税金は決して安くはない。これでは「産みたくても産めない」という家庭が増える一方だ。「その場しのぎ」にしかならないともいえるこの制度。国は、一刻も早く見直すべきではないだろうか。
Twitterの声
トレンドにある税金爆死ってのを調べたらカラクリがひどいね
— カラーリ(ナナミ)@黒い砂漠PC (@Kallari_BD) February 13, 2020
1時間150円でベビーシッター雇えるのはいいと思う。過剰に利用したら税金で跳ね返ってくるけど、適度に利用する分には税金爆死とまでは行かないし。
ただ確定申告めんどくさい。確定申告しなくていい仕組みにしてほしい。
#税金爆死— maho (@mahoippuchan) February 13, 2020
税金爆死 って何?と思ったら
割引分を収入扱いで計算するって
問題ないのか?本末転倒というか、助成してる意味が無い
— キャプテンメガネ (@10000000power) February 13, 2020
税金爆死とか言われてる件、所得が低い人程負担を軽くするための仕組みだろうし、パンフレットにも確定申告のことは書いてある。
説明不足感もあるけど、税金搾り取るためではないと思う。
もう少し行政や公務員の善意を信じてもいいのではないか。— 3&4 (@mike_is_satoshi) February 13, 2020
税金爆死で大騒ぎしているが、
1時間150円でベビーシッター使って正規の金額差額分に来年課税するってそんなにおかしいか?
料金として払っていない差額分を全額税金として納める訳じゃないだろ?正規金額を丸々支払う方が損しとるやろ?
— ぴんすけ©(モンスリー女史) (@fin__s__k) February 13, 2020
#税金爆死 がトレンドに上がってるけど、
どいつもこいつも税金取ることばかりで
本当に!
本当に!
日本を良くする気が全く無い!そもそも所得税自体が用途不透明すぎる。
他にも相続税、固定資産税とみんなが金持ちになる妨げの用途不透明な税金を無くしてくれる議員が現れないものか。
— そりまち (@m0G3NI6DUgpxOpS) February 13, 2020
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source:ベビーシッター利用案内
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