「東京はステージ変わった」ついに感染経路が追えなくなった首都

2020.03.27
by MAG2NEWS編集部 NK
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東京都が26日に発表した、新型コロナウイルスの感染者数はこれまででもっとも多い47人にのぼり、47人のうち3人は重症、半数以上の24人は感染経路がわかっていないと、NHKニュースなどが報じた。毎日新聞によると、大阪府の吉村洋文知事は26日、東京都の新型コロナウイルスの陽性率が高いことから「法に基づいてできることがあり、自粛要請ではなく、僕なら対象にしてもらいたい」と述べ、政府は緊急事態宣言を発令すべきだとの考えを示したという。また、東京都の感染者が2日連続で40人を超えたことについても触れ「ステージがひとつ変わった」と述べている。


半数以上が感染経路不明

小池知事は26日夜、感染者の感染経路を明かした。クラスター(集団感染)と思われる台東区の病院の関係者が10人、海外からの帰国者が5〜6人であり、残りの24人は感染源がわからないという。

パンデミック秒読みの首都

日本政府観光局の発表によると、2月に出国した日本人は1,316,800人、訪日外国人はパンデミック状態の韓国で143,900人、中国で87,200人、イタリアで4,700人、アメリカで73,400人。今後は各国が次々と外出規制をかけるなか、帰国者が増えることも予想できる。外国から日本に新型コロナウイルスが持ち込まれないよう、より一層の「水際対策」が重要になるだろう。

まだ「他人事」な日本人

1月下旬から2月上旬には「他人事」だったアメリカも、わずか1ヶ月後にパンデミックが起きてしまった。人口や生活環境が違えど、明日は我が身なのかもしれない。しかしFNNが26日夜、表参道から青山に向かう人に行なった取材では「身近に感染者がいないので、自分は大丈夫」「なかなか危機感が持ちにくい」など、まだまだ他人事として捉えている人が多いことがわかったという。外出理由を聞くと「何人かで外食しに来ました」と楽観的すぎる回答も見られたようだ。

意識が低くなってしまうのも無理はない。いまだに不特定多数の人が乗降する「満員電車」に揺られながら出勤し、室内で複数人と働いている日本人。週末に外出を自粛しても、1〜2日後の月曜日からはまた危険に晒されながら働くことになる。感染拡大防止の面や日本人の意識を高めるために、「自粛」は週末だけで十分なのだろうか。

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