読書しないから評価されない。損をしやすいサラリーマンの共通点

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これまでもたびたび、人生における読書の重要性を説いてきた、無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』著者の佐藤しょ~おんさん。今回佐藤さんは、かつて職場を共にした「先輩」を例に挙げつつ、本を読む習慣を身につけていないサラリーマンが出世できない原因を記しています。

分かっていることと説明できることは別のこと

自分の感覚として分かっている、理解していることと、それを知らない分からない人に、相手に理解できる形で説明できることは全く別の概念です。ビジネスに於いては、自分が分かっている、出来るということが最初に求められますが、すぐ次にはそれを他者に説明することが求められます。

これが一人でやっている個人事業ならその必要はないんです。会社という組織でやる場合には、生産性を高めるためにひとつのフレームワークの中で同じことを行う必要があることから、どこかの段階で他者に説明するという行為が要求されるんです。

私は単純繰り返し作業の仕事が長かった(フリーターがやる仕事なんてほとんどがこれです)から、自分の受け持ち範囲の作業をやる人が同僚に多かったわけですね。その中には、惚れ惚れするくらい、作業スキルが高い人がいたものです。紙一重のギリギリを縫うかのようなことを、緊張もせず、汗一つかかずに、あたかもボールペンで自分の名前を書くかのような気軽さで、サクッとやってしまう名人みたいな人が、どの会社にもいたものです。

ところがそういう人に、どうやっているのかとか、同じようにやるにはどうしたら良いのか?みたいなことを訊くと、こういう職人って本当に説明が下手くそなんですね。初めはイジワルして教えたくないから、こんな説明をしているのかと思いましたが左に非ず。作業のレベルは名人芸でも、説明能力は幼稚園児レベルだったなんてことが良くあったものです。

これが古き良き職人の世界なら、それでも通用するんです。仕事は観て覚えやがれ!が通用する世界なんですから。名人のやることを眺めて、それを自分なりに創意工夫して真似てみる、それを何年かやって、なんとなく形になった頃には、名人の語る意味不明の物言いの真意が理解できるようになるんです。今でも伝統芸能に近い職人の世界って、こうやって技術を継承していくんですから。

ところが我々サラリーマンはそうはいかないんです。言葉で、文章で、筋道を立てて相手に分かるように説明しなきゃならないんですから。

そしてこれが不得意なために、いつまで経っても職級が上がらない先輩たちを何人も見て来ました。その状態に納得しているのならまだ良いんですけど、多くの人はその状態にふて腐れて、自分がリスペクトされていないと考えているんですよね。その手の愚痴もたくさん聞かされました。

でもね、そうなった原因をいくら説明しても、それは虚しいんですよ。そもそもの言語化能力に問題があるんですから。もっと上手に説明したら出世しますよ、と言ったってそんなことができるわけがないんです。

で、そういう人がどんな日常生活をしているのかと言ったら、文字とはほとんど接点のない生き方をしているわけです。

これは極めてローレベルの例だったんですが、コンサルみたいな仕事でも似たようなことは起こるんです。自分は客先の問題点やその解決策は感覚として分かるんですが、それを顧客に言語で説明できない人がいるんです。手を動かすことをやらせたらちゃんとできるのに、報告書が書けないとか、提案書が書けないなんて人がいるんです。これも実は同類項なんです。

社歴が長くて、歳もそれなりになっていて、場数も踏んでいるから、現場に行けば何がどう問題なのかは肌感覚で分かるんですが、それを他の人に分かるように説明ができないんです。過去何度も、

 ■ 一緒に現場に行けばすぐに分かるから!

とだけ言われて連れ回されたことがあります。こういう人も、腕が良くても出世させられないんです。能力のバランスが悪すぎて、使い勝手が悪いんですよね。ピンチヒッターでスポット対応をしてもらう以外の出番が作りにくいんですから。

文字に馴染まない、文章を読まない書かないの根底にあるのは、読書力なんですよ。この問題のほとんどは読書習慣を身に付けることで解決するんです。ここから先は、今さら何度も言わなくても耳タコですよね。

サラリーマン時代のそんな人が夢に出てきまして、あの頃のことを強烈に思い出したので、メルマガのネタにしてみました。

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【著者】 佐藤しょ~おん 【発行周期】 平日刊

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