言葉狩りがバカバカしくなる。ヤンキース永久欠番選手の「迷言」

shutterstock_42130009
 

ネット環境の発達に伴うSNSの普及は、多くの人に発言の機会を与えることに寄与しましたが、同時に言葉狩りや揚げ足取りといったマイナスな側面も生み出すこととなってしまいました。そんなある意味「ストレスフル」でもある状況、少しでも改善できないものでしょうか。今回の無料メルマガ『毎朝1分! 天才のヒント』では著者の倉橋竜哉さんが、言葉狩りがバカバカしくなるような、とある名野球選手の「迷言」の数々を紹介しています。

言い間違えたこと

Dr.スランプが大好きだった倉橋竜哉です^^;

「スランプなんかじゃないんだ!」と言っていたのは、アメリカMLBのプロ野球選手、のちの監督でもあるヨギ・ベラであります。彼は5年前に90歳で亡くなりましたが、打者として、そして捕手として大活躍をして、彼の背番号8は、ニューヨーク・ヤンキースの永久欠番となりました。バッドボールヒッター(悪球打ち)としても知られ日米野球の時には、金田投手の投げた頭上を越える球を大根切りで打ち返したこともあります。

私は、野球にはあまり詳しくないのですが、本を読んでいたり、ネットサーフィンをしていて面白い言葉に出会うとメモを取っていまして、いつの間にかメモの中にヨギ・ベラの言葉がいくつかストックされていました。

彼の遺した名言(迷言?)は「ヨギイズム」としても有名とのこと。私のメモにある言葉をいくつか紹介しますと…

「ベースボールにおいて必要なものの90%は精神、残り50%は体力だ」

…ベースボールは必要なものがやけに多いですな。

「ピザは4つに切ってくれ。6つに切られると食べきれないから」

…応用すれば新たなダイエット法になるかも。

「試合は…、終わるまで、終わらない」

…一見すると深い言葉のように見える不思議。

彼は名言界(迷言界)でもヒットメーカーでして、他にも面白い言葉はいろいろあるのですが、キリがないので、あと一つだけ。

「スランプなんかじゃないんだ。バットにボールが当たっていないだけだ」

いい言葉ですよね。私も原稿が書けなくて締切に間に合いそうにない時に、「原稿を書いていないわけじゃない。キーボードが指に当たらないだけなんだ」なんて言い訳してみたいな…と思ったり(おいおい!)。

おそらく彼にしてみれば、単なる言い間違いやちょっとした勘違いなのだと思いますが、それが「ヨギイズム」として後世に残されるほど彼の影響力は大きかったということでしょう。アメリカの雑誌「ライフ(Life)」では、彼に対してこんな記事がありました。

文法や正書法は言うに及ばず、文学や科学のような不必要で取るに足らないことで頭を悩ませている人々に対して、今でも彼は哀れみの念しかおぼえない。

今も昔も「揚げ足取り」と呼ばれる言葉のあやを取り上げるようなことは多いですが、特に昨今は、揚げ足取りというよりも、「言葉狩り」に近い状況が続いていますよね。その言葉の対象となった当事者や関係者ではなくまったく無関係の人が、ネット上でやけに攻撃的になっているような場面もちらほら見かけます。

表現の自由だから、何を言っても許されるとは思いませんし、人を傷つけない配慮は大切です。それは大前提として、その上で言葉を狩ることが目的となっているような論調を見ると、ちょっと残念な気持ちになりますね。

ヨギ・ベラが現代の人だったら、ネットですごい叩かれ方をしていたかもしれません。

言葉を狩る側の立場の方も、正義の名のもとに相手を叩き斬ってスッキリするかというと、一時的にはスッキリしたようには感じるかもしれませんが、むしろ怒りが増幅して、自分のココロやカラダの健康を蝕んでいるのではないでしょうか?

言葉の端々でいちいちピリピリ反応しない、懐深い自分でありたいと願う今日このごろであります。今日も一日ココロ穏やかに過ごせますように。

★まず私からあなたにこの言葉をお届けします

「言い間違えたことはありますか?」

image by: David W. Leindecker / Shutterstock.com

倉橋 竜哉(日本マイブレス協会)この著者の記事一覧

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 毎朝1分!天才のヒント 』

【著者】 倉橋 竜哉(日本マイブレス協会) 【発行周期】 毎朝コツコツお届けします

print
いま読まれてます

  • 言葉狩りがバカバカしくなる。ヤンキース永久欠番選手の「迷言」
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け