仕事ができる人は「英語脳モードで日本語を話せる」どういうこと?

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言語の特性で、本当に伝えたいことが最初に出てこない、私たちの話す「日本語」。しかし、ビジネスの世界では、「英語」や「中国語」のように、はじめにアクションや伝えたいことを配置する方が良い、と話すのは無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者、佐藤しょ~おんさん。日本語脳と英語脳の違いを解説しながら、ビジネスに使える「モノを伝えるコツ」について伝授しています。

日本語脳と英語脳

少し前に、日本語は語尾で意味が確定する言語だから、同じ意味の文章でも語尾に伝えたいことを配置するのが良いよという話を書きました。

ところが英語とか中国語って、主語のすぐ後に動詞が来るという語順ですよね。そうすると曖昧な表現になりにくいんですよ。私が英語や中国語を話す時には、常に動詞の時制とか、態(能動態か受動態か)とか、肯定、否定、疑問形の違いを意識しながら文を作りますから。つまり、文章を作る時に、アクション(動詞)を時制、肯定・否定・疑問で考えるから、これから何をしたいのか、するべきなのか、どう感じたのかがダイレクトに脳に刻まれるんです。

これは英語や中国語ができる人なら、あるあるなんですけど、どの言語で話すかで、思考と行動のパターンに違いが出るんですよ。日本語で考えると、アクションがワンテンポ遅れるというか、意味が通るまでに微妙なタイムラグを感じるというか、常に文章にオブラートが被さっているような感じがするんです。これは日本語しか話さない人には体感できませんよ。日本語以外に、英語か中国語ができると、言語を切り替えた時にそんな感覚が立ち上がるということです。

ところが人の感情に寄り添って、話を聞く時には、日本語の方がやりやすいんです。言葉や表現を選ぶ時間的余裕が、英語や中国語に比べてあるような気がしたり、同じ意味の文章をもっとソフトに、遠回しに伝えたりすることが簡単にできたりするんです。

もちろんこれは、行動にも影響を及ぼすと思います。英語や中国語の方が、採るべきアクションがスッと入って来る感じがしますから。

で、これらの言語を勉強し、習得したいと思ったら、単語や文法だけではなく、言語が持つスピード感とか、曖昧さを省いた思考プロセスとかをマネするのが良いんですよ。例えば日本語から英語に直す時には、元の日本語をできるだけハッキリ、幾分断定的に表現する文章に変えるんです。

仰ることは、分かると言えば分かるんですが、弊社としては今すぐ結論を出すのは非常に難しい問題でして、もう少しお時間を頂きたいということでございます。

みたいな日本語をそのまま英語に直訳しようとするから伝わらないんですよ。まずは元の日本語を、

今日はここで結論を出せません。我々はそちらの言っている事は理解しました。ですからもう少し時間を掛けて検討します。

という感じに修正するんです。この日本語の変換が、日本語脳と英語脳の違いなんですよ。上と下の文章では、意味としては同じですよ。でも上が日本語的な思考で作られた文章。下が英語的な思考で作られた文章なんです。

そして下の文章の方が、遥かに英語に翻訳しやすいですし、相手にも伝わり易いんです。このような日本語の変換をクセにしておくと、英語での会話がスムーズに行くんです。英語ができる人は無意識でこの切り替えをやっているんです。

私は中国に行って、数ヶ月(4月から授業を受けて7月の終わりには)で日常会話に不自由しなくなったのですが、これは中国語の思考パターンが英語とほぼ一緒だと気付いたからです。中国語に直す元の日本語を、英語的に変換してからそれを中国語にしたら、授業で習った言い回しで表現できるじゃんと気付いたんですね。モノゴトを英語的に思考していた方が、中国語にしやすいということに気付いてから、あっという間に中国語に馴染みました。

そもそも言語って、これを習得したら、必然的にその国の人の思考パターンが遷(うつ)らなきゃおかしいんです。だったら最初からそこを意識して、思考パターンを先に変えておいたら、もっとラクにその言語を理解できるよねという話なんです。

そして英語的な思考プロセスって、ビジネスでの判断に非常に向いているんですよね。だから仕事をしている時には、私は意識して英語脳を立ち上げます。そうすると合理的で誤りの少ない判断ができるんですね。

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【著者】 佐藤しょ~おん 【発行周期】 平日刊

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