性教育のNGワード「赤ちゃんはコウノトリが運ぶ」は子供に悪影響です

 

私たちはその時が来る、と知っていて、準備をしておかないと、そんな場面に直面した時、正しい返事が難しいのです。だから、まずは「性教育は必要だ」と分かって頂く事。そして、子供がまだ小さいうちに、必ず起きる純粋な質問の答えとして準備をしておいてもらいたいのです。

ちなみに私の場合は、お兄ちゃんが昆虫・動物好きで、最初に教えた性に関する言葉は「交尾」でした。お兄ちゃんが「交尾」の言葉を使うようになった時、3歳のお姉ちゃんも知っていたし、1歳の妹にも「交尾」は普通に家庭内ある言葉でした。当然「お父さんとお母さんも交尾したの?」という質問がありました。もちろん平気な顔で「そりゃしたさ。でなきゃあなた達は生まれてないよ♪」と返しました。でもそれは「そんな質問が必ず来る」って知っていたから。そして「その時は、嘘をつかずに平然な顔をして返事をする」と決めていたからした。

では「僕のおちんちん筋肉もりもりになっちゃった」と子供が言ってきたら、何と答えますか?「そんなもの、見せるもんじゃありません」なんて言ってしまいそうですよね。何の疑いもなく、とても素直に、自分の体の変化を「見て~」と言ってきた子です。でしたら焦ることなく「ほんとだ。でもね水着や下着で隠す部分は“水着ゾーン”と言って、大事なところだから、人に見せたり、人のを見たりしてはいけないんだよ」と言ってほしいのです。

親が冷静に対処することで、おちんちんが固くなったり、大きくなることも「あ、普通の事なんだ」と変な意識を持つことはありません。又、そうやって“水着ゾーン”を教えておくと、例えば「お母さんは今まで何回セックスしたの?」と突然言わた時も、こんな返しができます。

水着ゾーンの事は、親であっても人には言わないんだよ。でもあなたたち(姉弟の2人の子がいる家庭)を生むためには2回はしたね。
(産婦人科医師 高橋幸子氏談)

準備をしておけば、嘘偽りなく、そして焦ることなく、堂々と返事をすることができます。

「赤ちゃんはどうやって生まれてきたの?」についても、「お母さんにはね、1か月に1回、赤ちゃんの卵が作られるの。その赤ちゃんの卵は“卵子”っていうんだけど、その卵子にお父さんの精子が届いて、そこからお母さんのおなかで大きくなるんだよ」でいいんです。分かろうが分かるまいが、正しい事を、普通の質問に応えるのと同じ態度で答える。それが大事なんです。そんな話から、お母さんには1ヵ月に1度、生理が来ることも教えられるし、その時は体調が悪かったりイライラしやすい、という事も教えられます。もっと専門的な事や、それ以上に興味を持ったら「お母さんもわからないから、今度一緒に勉強してみよう」でいいんですね。

 

print
いま読まれてます

  • 性教育のNGワード「赤ちゃんはコウノトリが運ぶ」は子供に悪影響です
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け