性教育のNGワード「赤ちゃんはコウノトリが運ぶ」は子供に悪影響です

shutterstock_1795819594
 

社会ではコロナ禍によってさまざまな問題が出てきていますが、子供たちの間でも大きな問題が起こっているようです。それは「性」の問題。この自粛期間中に、中高生の妊娠や性病の相談が急増したようです。そもそも、なぜこういった問題が起こってしまうのでしょうか? 今回の無料メルマガ『幸せなお母さんになる為の子育て』では著者のパピーいしがみさんが、子どもの性に対する意識や問題の原因を突き止め、性の勉強を親が自然に教えられる方法を教えてくれています。

性教育の準備

こんばんは。パピーいしがみです。

いきなりのタイトルで驚いたか、と思います。

この「性」について、私のメルマガでは登場することが少なくて、いつかお話ししなければならない、とは思っていました。もちろん個別の相談では現実に問題は起きていますし、お返事もしてはいるのですが、メルマガにしてお知らせすることは(プライバシーもあるし)ちょっと難しかったのですね。そしてどんどん先伸ばしにしてきたのですが、ここにきて「急いでお伝えしなくちゃ」と強く感じるようになりました。

というのも、このコロナ禍で、中高生の妊娠や性病に関する相談が急激に増えた、と知ったからでした。学校が休みになって時間が増えた子供たちが、軽はずみな行動をとってしまい…その結果、親にも相談できなくて、NPO法人を探したり、“赤ちゃんポスト”で有名な熊本市の慈恵病院にたどりついたり、そんな相談が多くなったのだそうです。

顕在化しているだけでもかなりの数ですが、まだ誰にも話せず悩んでいる子は、その何倍もいると思われます。それら相談先では、コロナが始まってからの相談が、その前の月に比べて3倍に増え、通常2割程度だった10代の相談が7割を占めた、という事でした。

なぜでしょうか?

専門の相談者が口を揃えて言うのは「性の知識が乏しいから」です。私たちが性に興味を持った頃。大っぴらにそんな情報を得ることができず、手に入れる情報はティーン雑誌で、ほんのわずかでした。

ところが今は、ネットで検索すればあふれるほど出てきます。それも動画やサイトは、興味をそそる部分だけにフォーカスされ、過剰な演出や嘘の情報ばかり。興味がある上に、刺激的なシーンを何度も見ているうちに間違った情報がどんどんインプットされ…結果的に、望まない妊娠をしたり、中絶することになったり、詐欺、性犯罪…と、子供たちが巻き込まれる事件も実際に起きています。だから子供が検索して嘘の情報を取り入れる前に、親が正しい情報を正しく教える必要があるのです。

でも「なぜ、親が教えなければならないの?」と思うかもしれません。これは実に残念なことですが、日本は性の分野について、とてつもなく遅れていて、学校ではほとんど教えてはくれない。だから親以外に教えられないのです。

いえ、先生が悪いのではありません。必要だと感じている先生は沢山いるのに、学習指導要領で制限されていて「教えたくても教えられない」という実情があるのです(必要を感じ、性の授業をした先生と、それを許可した校長先生が訴えられ、裁判にまでなった事例もあります)。ネットやスマホはどんどん進み、環境はこんなに急激に変わっているのに、制度が全く追いついていかない。だから「学校任せにしておけない」のです。

 

print
いま読まれてます

  • 性教育のNGワード「赤ちゃんはコウノトリが運ぶ」は子供に悪影響です
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け