ずっと女の子。女性ターゲットのビジネスで押さえておきたい視点

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ビジネスで成功を収めるために重要な要素となってくるのが、ターゲットの設定。この部分がぶれていては思ったような業績を上げることなど不可能と言っても過言ではありません。しかしそれだけでは不十分、そのターゲットの意外な特性をも読み込むべきとするのは、繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさん。佐藤さんは無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』で今回、あるアンケート結果や女性の行動原理などを挙げつつ、その理由を解説しています。

ターゲットの特性を知れば、新しいビジネスが見える

あるテレビ番組で「『雪』といえばどんな歌?」というアンケートを取っていました。年代別にまとめると、次のような結果となっています。

10代「粉雪」レミオロメン
20代「雪の華」中島美嘉
30代 ?
40代「なごり雪」イルカ
50代 「なごり雪」イルカ
60代以上「雪の降る町に」ダークダックス

それぞれの年代に流行った歌が選ばれているのですが、30代だけが意外な答えなのです。

「雪」(童謡)

♪雪やこんこ~♪ です。

これは、小さい子どもを持っている年代だからこそ、出てきた答えです。つまり、年代だけで考えると、その時代に流行った歌が出てきそうなのですが、小さな子どもがいると、幼稚園で習った歌を家で唄っているので、頭に残っているということです。すなわち、生きてきた時代だけを見るのではなく、取り巻く環境をも見る必要があるのです。

この結果は、マーケティングにおいて、大きな意味を持っています。もし、あなたのお店のお客さまが30代なら、いま扱っている商品・サービス以外に、小さな子ども向けのモノが売れる可能性があるのです。

他の年代においても、同じことが言えます。たとえば、若い女性をターゲットにすると……。

姫ギャル系のウェディングドレス、というものが存在します。10代後半から20代前半をターゲットとしています。ピンク系を中心に、レースやフリル、リボン、ラインストーンなどが、可愛くあしらわれた、姫系ファッションの要素を盛り込んだドレスです。結婚式場などのレンタル利用を想定しています。

私が注目するのは、利用者の年齢です。このメーカーの考えるターゲットは間違いありませんが、それより上、30代の女性が利用するのではないかと思っています。可愛いファッションは、女性の永遠の憧れです。他人から見ると、“ちょっと……”と思うものでも、女性は着たいのです。

しかも、一生に一度のチャンスかもしれないのです。勇気を出す女性がいるはずです。

また、女子高生を持つ母親が、娘の服を借りて着ることがよくあります。一度着るとハマってしまう、という話も現実にあります。母と娘が、ペアルックを着ることも。多少歳を取っても、可愛くいたいと願う気持ちは、失いません。

この傾向から見て、ウェディングドレスにしても、他のファッションにしても、メーカーの想定したターゲットよりも、上の女性が興味を持つことが考えられます。つまり、若い女性をターゲットにすれば、プラスαがあるということです。

女性は、いつまでも“女の子”です。頭を柔らかくして、ターゲットの特性を見つめ直してみてください。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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