「変えられるもの」と「変えられないもの」
例えば、栃木や茨城で企業などにチームサポートを依頼に行くと、相手はこう言います。
「栃木はスポーツ不毛の地だ」
「すでに鹿島アントラーズがあるので十分だ」
「こんな小さな町では成功しない」
「今まで誰もやったことがない」
「保守的な気質の土地柄なので、受け入れない」
つまり、出来ない理由を並べ立てるわけです。こうした、「他人・環境」「感情・生理反応」「過去」は変えられないと山谷氏は考えています。これらのことは、山谷氏にとっては「どうすることもできない」ことなのです。
それに対して、山谷氏は「変えられること」はないかと考えます。例えば、
- どうやって企業にアプローチすれば分かってもらえるか
- どうしたら優秀な選手を集められるか
- 街角でチームのビラを配ってはどうか
といったことです。当然、その他にも
- どうしたら十分に集客できるか
- どうしたら地域に根付くことが出来るか
ということも考えるでしょう。つまり、「自分(自組織)」「思考・行動」「未来」は変えられると考えているのです。素晴らしい考え方ですね。これが、栃木ブレックスも茨城ロボッツも成功に導いた秘訣ではないでしょうか。
そして、この考え方はスポーツショップにも応用できます。例えば、スポーツショップにとって「変えられないこと」に、
- 学生や学校の数が減ってきている
- メーカーさんや問屋さんが大型店の方を向いている
- 安売りで、お客様がネットに流れている
といったことがあります。これは、一つの小売店の力でどうにかなることではありません。ですから、次のように「変えられること」を考えます。
- 部活や少年団に必要な別の商品やサービスはないか
- 先生や監督、父兄などが必要とするサービスはないか
- メーカーさんや問屋さんに協力してもらえる新しい取り組みはないか
- ネットで商品以外のものを販売することは出来ないか
これらの具体策が見つかれば、あとは実行するだけです。そうすれば、栃木ブレックスや茨城ロボッツのように目覚ましい結果が待っているかもしれません。スポーツ用品業界の「山谷」を目指されてはいかがでしょう。
■今日のツボ■
- 栃木ブレックスと茨城ロボッツの成功には秘訣がある
- 「他人・環境」「感情・生理反応」「過去」は変えられない
- 「自分(自組織)」「思考・行動」「未来」は変えられる
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