質問は突っぱねろ。部下を成長させたい上司がとるべきベストな態度

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検索サイトの充実もあってか、疑問や物事の解決法を他人に聞くのが当たり前、答えてもらって当然、と考える人が激増しています。そんな流れに異を唱えるのは、無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』著者の佐藤しょ~おんさん。佐藤さんは、こと企業内においては部下の質問にストレートに答えるべきではないとし、その納得の理由を記しています。

質問に簡単に答えない

私は今は、セミナー講師とか、コンサルティングを主な生業にしていますから、質問を受けたら素直に応えなきゃならない立場にいます。

でもたまに、ここは素直に答えたらダメなんだよなと思う時があるんです。

分からないことがある→質問をする→答えをもらう

このサイクルが当たり前になってしまうと、人間って成長しなくなるんです。本当は毎回毎回、

 ● で、あなたはどう考えるの?

と逆質問をしたいのですよ。それは質問者が少し考えたら、正しい答えを導けそうだとこちらが知っている時に有効です。

答えって人から教えてもらったモノと、自分で解を導いたモノとでは、自分の中の重みや、解決に向けた意欲が異なるモノになるんです。

苦労せずに答えをもらってしまったら、その回答が余程奇想天外でない限り、もっと言えば自分でも思いつけそうなモノだったら、

 ■ なんだ、そんなことか…

って思ってしまうんですよ、人間って。その結果、正しい答えを手にしたのに、行動しなかったり、行動のタイミングが遅れたりすることがあるんです。

ところが同じ答えでも、自分が頭を使って、ウンウン悩んで、「あ、これだ!」と閃いたモノについては、それをすぐに実行してみたくなるんです。なんたって自分で見つけた答えなんですから、それが有効なモノなのかどうかをすぐに確認したくなりますよね。

だからあなたが上司で、部下を成長させようと思ったら、部下が自分で答えを導けそうな質問に、ストレートに回答したらダメなんです。わざと答えを教えずに、

 ▼ 自分で考えてみたら?
 ▼ 君ならどう思う?
 ▼ ひとつくらいアイデアがあるでしょ?

という感じで、部下に考えさせるように誘導するんですよ。というか、切羽詰まっていない状況なら、

 ● それを考えるのが君の仕事なんだから、自分で考えて答えを報告して

って言って突っぱねるのが良いんです。

こうするとその人の思考のプロセスまで明らかになるので、なぜ正しい答えに到達しないのか、思考のどこに問題があるのかが分かるので、そこを矯正するようにしたら、パイプの詰まりがスカッと取れたかのように、次からは正しい答えを導けるようになるんです。

こうなるためには、いつまでも人から答えを教えてもらわなきゃ何も出来ない、なんてのは社会人としてどうなの?という価値観を早い段階から植え付ける必要があるんですけどね。

最近の人は、丁寧に教えてもらうのが当たり前だという価値観に毒されている(教えてもらっていないことは、出来ないのが当たり前と考えているわけです)ので、最初にこの価値観を引っ繰り返すところから始めなきゃダメですよ。これが下準備です。

新卒の人なら、これは研修中にやらなきゃダメです。答えは自分で見つける、回答は自分で見つけた答えが正しかったかどうかを確認するためにある、という姿勢を早い段階で身に付けさせるところからやって下さいね。

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【著者】 佐藤しょ~おん 【発行周期】 平日刊

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