3月に入り、来年度入学のお子さんをお持ちの親御さんたちは入学準備の時期となってきました。そこで今回は、無料メルマガ『親力で決まる子供の将来』の著者で漫画『ドラゴン桜』の指南役として知られる親野智可等さんが、入学準備で子供に言ってはいけないこと、やる気を高めるために親がすべきことを教えてくれます。
入学準備で「○○ができないと1年生になれないよ」はNG。できるようになったことを自覚させよう
小学校の入学準備についてよく聞かれます。
入学を前にして、親がついついやってしまうのが、「そんなんじゃ1年生になれないよ!」とか「先生に叱られるよ」などの言い方で子どもをしっかりさせようとすることです。
気持ちはわかりますが、これは逆効果です。
大人だって、たとえば翌日から新しい職場で働くというとき、「そんなんじゃ役に立たないよ」とか「上司に叱られるよ」などと言われたらイヤでしょう?
子どもだって同じです。
言われた子どもは「じゃあ、がんばろう」と思うどころか、かえって不安と緊張を高めて「自分はダメかも」と思ってしまいます。
そして、そんな言い方で脅して来る親に対しても、決してよい感情を持つことはできないのです。
入学に当たって子どものやる気を高める一番いい方法は、「自分はこんなに成長したんだ」と自覚させてあげることです。
幼稚園や保育園に入園した頃と比べて、「体はこんなに大きくなった」「こんなこともできるようになった」と、アルバムを眺めながら親子で楽しかった思い出を振り返ってみるといいでしょう。
そうやって園生活を通して成長してきたという思いを持たせたら、その上で「小学校では何が楽しみか。どんなことをしたいか」などについておしゃべりする時間を持ちましょう。
そうすれば、「これまでできてきたのだから、これからもできる。小学校ではこんなことをしよう。あんなこともしたい」と、前向きな気持ちで入学の日を迎えることができます。
今からでもぜひやってみてください。入学までの残りわずかな日々を、ハリを持って過ごすことができると思います。
こういう気持ちでいることこそが一番の入学準備です。
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