世界中で愛されている『きかんしゃトーマス』のアニメシリーズが、12年ぶりにリニューアル。オリジナルのイメージを残した3DCGから2Dアニメ風に絵柄が変更され、日本でもまもなく放送が始まるようです。賛否が分かれる今回の変更について、ビジネス視点での解釈を求められたのは、『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』著者で人気コンサルの永江さん。現実的な見方を示したうえで、可愛らしい絵柄にすることで女の子のファンを取り込む狙いとの見解については否定しています。
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『きかんしゃトーマス』の絵柄変更、ビジネス的視点でどう解釈する?
Question
● きかんしゃトーマスの絵柄が変わる!?12年ぶりのフルリニューアルをチェック|ウォーカープラス
こどもに見せるものとしてお世話になっているきかんしゃトーマスですが、当初のリアル造形から3DCGに変わり、なんと今回アニメになってしまいます。男の子がメインターゲットだった時代から、女の子へも広げる戦略が書かれていますが、永江さんはこの改変をどう見ますか。
単純に3DCGのコストがかかる、アニメのほうが自由な描写が可能、YouTubeの台頭でこども向けコンテンツの競争が激化した、色々理由はあると思いますが、トーマスのリアルな描写と、あくまでも社会の中で機関車としての役割を果たす中での物語に共感していたのですが。永江さんには全くアンテナ立たない内容かもしれませんが笑、よろしければ考察お願いします。
永江さんからの回答
アニメ通の人が見たら違うと言われるかもしれませんが、これは単にアニメの方が制作コストが安いからじゃないかと思います。昔のように、模型を動かしながら何カットも撮る実写版を作ったら人件費も時間もすごくかかるでしょうし、3DCGで作るのもかなりのコストです。
アニメなら、今は描画ツール・動作を出すツールもあるので人が1枚ずつ絵を書かずとも作れます。昔は日本だけが進んでいましたが、今はスムーズに動くきれいな絵のアニメはアメリカでも中国・韓国でも作れます。テレビやNetflixやYouTubeにアニメが溢れているのは安く作れるからですね。
トーマスは、実写で作っても3DCGで作ってもアニメで作っても、大して収益性が変わるとは思えません。なので収益性を上げようと思ってコスト見合いで考えたら、結果的にアニメで制作することになったんじゃないかと予想します。
ちなみに、トーマスは別に男の子がメインターゲットではないと思いますよ。好みで男女の性差が出てくるのは6~7歳くらいからなので、女の子も普通にトーマスを見ると思います。
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image by:Karenl1/Shutterstock.com