「行動記録」に最適なのはテキストエディタか、アウトライナーか、Logseqか?

 

作業記録は、時系列で書き留めていくものであって、後からその順番を動かすことはありません。すべての出来事は、「その日」という単一のレベルにフラットに並ぶことになります。つまり、書いているそのときには、階層構造は不要なのです。一方で、それを後から見返すときには、階層構造が役立ちます。ここにジレンマがあるのです。

別の言い方をすれば、書くときのグッドなフィーリングと、読み返すときのグッドなフィーリングは必ずしも一致しない、となるでしょう。

■ファイルへのアクセス

もう一つ、1日1ファイルの形で作業記録を書いていると、「アクセス」に関する問題が発生します。たとえば、今日が10月18日でその日の作業記録を書き、次の日になったからもういらないと、その日の作業記録ファイルを閉じたら、もうその日の記録は「目に入らなく」なります。

もちろん、ファイル自体は存在しているので開けばいつでも閲覧できますが、逆に言えばそのような意図的な操作をしない限りは、目の前からは消えうせるのです。

これが手帳や日記であれば話は変わります。ページは連続して綴られているので、次の日になっても、その次の日になっても、記録は「目の前」に残り続けます。意図的な操作をしなくても、ふらっと目に入ることが起こりえるのです。

この点、Logseqであればバッチリです。ファイル自体は分かれていても、日誌用のファイルはスクロールすれば過去分が表示されるようになっています。操作は必要ですが、それでも「ある日付のページを開く」のような意図はなくても構いません。ざっとページを振り返ることができます。

しかも、Logseqはアウトライナーの機能もあります。先ほど述べたような視点を上にあげる使い方もできるのです。だったら、Logseqが最強なのかと言えば、なかなかそうは言えないところが、この問題の難しさです。

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