あなたはYAMAHAといえば何を思い浮かべるでしょうか。ピアノ?バイク?ボートでしょうか?このあまりにも多彩なラインナップになったのには歴史があるそうです。それについて、メルマガ『見ル野栄司のシブすぎ技術秘話』の著者で元エンジニア漫画家の見ル野栄司さんが紹介しています。
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ものづくり秘話 YAMAHA
静岡県浜松市!といったらYAMAHAさんですね。この企業さんは不思議です。
ピアノを作っているのになぜかボートやエンジンまで作っている。さらには電子基板に部品を乗せるチップマウンターというのまで作っています。そう!さらにはドローンヘリコプターまで(笑)。
というのも歴史がありまして、その昔、この地にオルガンがやって来たのです。音楽を奏でるオルガンですね。それが壊れやすかった!でも創始者であり織機の職人でもあった山葉さんがなおして回ったのです。そうしているうちに自分で作ってしまえ!となってオルガンからピアノまで作るようになってしまったという。
やはり場所が良かったのもあって天竜川上流から材木を運んでこれるという好立地。がんがん運んでピアノをつくったわけです。そうこうしているうちに戦争がはじまります。ここでYAMAHAは戦闘機のプロペラを木で作ったのです。ところが、プロペラは凄く負荷がかかるので木だとよく割れる。だから鉄を鋳造してプロペラにしたのです。
ここからエンジンに発展するのですが、このプロペラというのは中が空洞なのです。この技術です。
エンジンというのは中がピストンを動かすために空洞になっていますよね。さらにその壁である厚さ3センチくらいの壁にも空洞というか冷却の隙間があるんです。熱々のエンジンの壁に水などを通して冷却する。これぞプロペラの空洞から来た技術。言わずもかなそこからバイクや船のエンジン製造に進化していったわけです。
なにが凄いか?というと時代に合わせて技術を進化していること。
本来持っている技術を時代に投入する…そして少しチャレンジして時代が変わったらその少しチャレンジしたものを活かす。ということ。
この生き残り術。なにか方程式があるんじゃないかと思うのです。YAMAHAなりのなにか訓示みたいなものが。
いつまでも頑固になって技術持っているのに時代に合わせないと滅亡してしまいます。どうにか見習って生き残りたいですねー。
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