次は学徒出陣。プーチン人海戦術で戦死多数ロシア軍が準備する「動員命令書」

 

習近平と金正恩を抱き込み第3次世界大戦目論むプーチン

中国の心配は、ロシアの消滅であり、ロシアが負ける前に少し引いてでも停戦する必要があるとみているが、和平案では主権維持とあるが、具体性がなく停戦しか述べられていない。プーチンにやりこめられたようである。

そして、メドベーシェフ前大統領は、ロシアがウクライナ国境に押し戻されたら、ロシアは消滅する。このため、ロシアが負けそうなら、核兵器を使用するということになるという。

既に、タタールスタン、バンコルトスタン、チェチェン、ダゲスタン、サハなどの共和国は、自治拡大を要求しているが、ロシアが負ければ独立する可能性が高い。よって、ロシアの消滅も現実的に起こりえる。

プーチンも「祖国防衛の日」に核兵器の充実を図ると述べている。通常兵器での戦争に勝つ見込みがなくなっているからだ。

このため、プーチンは、この戦争に中国を巻き込みたいようであり、プーチンと習近平と金正恩、そしてイスラム革命防衛隊のタッグを組み、欧米諸国に勝つことである。これの意味することは、第3次世界大戦である。

プーチンが戦争勝利に執着する理由

しかし、中国はロシアに損切させて停戦することを望んでいる。1年前の2月24日以前の状態で停戦するべきとみているようだ。ウクライナのゼレンスキー大統領も中国の提案に、一定の要素を歓迎するとしつつも、戦争が行われている国のみが和平案を策定すべきという認識を示したが、中国政府の提案について協議するため、習近平国家主席との会談を計画していると述べた。ロシアは、現状での停戦と解釈して、中国の提案を歓迎している。

しかしブリンケン米国務長官は24日、中国が発表した仲裁案に対して、「公正で持続可能な」和平を通してロシアに再武装を行うことを許してはならないとし、中国の停戦を巡る提案に惑わされてはならないとした。

しかし、ウクライナの望む平和が戻れば、ロシアは経済と人口の減少に直面する一方、ウクライナは西側の新たなメンバーになり、発展することになる。これがプーチンにもわかるので、勝つことに執着しているようにも見える。

一方、ウクライナは、レオパルト2戦車が届き始めていて、戦争には勝つとの自信を深めている。

事実、レズニコフ国防相は、「今、私たちは新しい時期に入っている。新しい、『勝利』という課題とともにだ。今日、議題にある主な質問は、ウクライナの勝利はどのようなものとなるかである。返答はシンプルだ。勝利とは、1991年国境まで私たちの領土を全て解放し、ロシアからの危険を除去することである」と自信をもって語っている。

中国が懸念する「ロシア消滅」後の世界

ウ軍の自信から、イスラエルもイランの兵器工場をたたき、ロシアへのドローンやミサイル提供を阻止するように動いている。その代わりにヨルダン川西岸の入植地を認めるように、米国に働きかけている。しかし、バイデン政権は認めないようであるが、黙認する可能性がある。

中国は、反米勢力のロシアが消滅して、反米陣営が少なくなると、中国への攻撃が増えることを心配している。

23日に国連でのロシアの即時撤退などの決議案でも、賛成141ヶ国、反対7ヶ国(ロシア、ベラルーシ、北朝鮮、エリトリア、マリ、ニカラグア、シリア)、棄権32ヶ国であり、賛成が多数である。ロシアの孤立化が目立っている。しかし、グローバルサウスの国々は、積極的なロシア制裁には組しない。中立的な位置にいる。欧米の完全な味方も少ない。

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