伝わらない本気度。結局、やってます感で終わりそうな「こども家庭庁」

 

今回の「こども家庭庁」の当面の課題は、「次元の異なる少子化対策」の具体化と実現なのに、肝心の財源はいまだに示されてない。報道によれば6月の「骨太の方針」の策定までには予算規模も含めた財源を明らかにするとのことですが、私たちが納得できるものになるのか?あるいは単なる選挙対策で終わるのか。まったくもって「本気度」が伝わらないのです。

そもそも「こどもの意見を政策に反映させる」としていますが、声にならない声の中にこそ、解決すべき問題は存在します。その汗をかく覚悟が政治家や閣僚にあるのか?「こどもの意見」を大切にすることと、大人が「自分の頭できちんと考える」ことは別物です。

こどもの権利にプライリティを置くなら、「家族とは何か?」という根本的な問題にも踏み込んだ議論が必要不可欠ですし、同性婚や夫婦別姓問題の議論と法律の改訂や制定も必要でしょう。

また、子どもの貧困問題や子どもや若者の自殺対策も、家族・夫婦・非正規雇用のあり方、女性の低賃金問題など「大人問題」の細部にわたって言及する必要もあります。

「子どもの意見を聞く」という耳触りのいい言葉ばかりが先行し、これまでと同様に単なるスローガンで、「やってます!感」だけで終わるような気がしてなりません。

大人が「当事者」にならない限り、こども問題は解決しない。そのことを大人たちはわかっているのでしょうか。

みなさんはこの問題、どう考えますか?ご意見お聞かせください。

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