会社の中で、ある程度仕事の経験を積むと、受け身の仕事だけでなく主体的に動くことを求められるもの。営業においては、顧客に提案して喜ばれるような人が「デキる人」と評価されます。どうしたらそんなふうに動けるようになるのでしょうか?『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』著者で人気コンサルの永江さんは、相手がどう思うか、何があったら嬉しいか「顧客視点」を持って想像することが大切と説き、日頃の生活で想像力を高める方法をアドバイスしています。
主体的に動くために意識すべきこと
Question
いつも楽しく拝見しております。30代後半で管理職が目の前くらいなのですが、あがるためには、クライアントに対して待ちではなく改善ポイントを見つけて提案することと言われています(主体的に動くということを言われている)。
どういう点を普段から意識して行動していけば、無意識にでも主体的に動くことができるようになると思いますか??
永江さんからの回答
これはとても大事なことなのでぜひ読者の皆様には習慣化していただきたいのですが、主体的に動くには「顧客視点を持つ」ことです。
クライアントへの改善点を能動的に見つけて提起するためには、クライアントから見てどう見えるか、どう思いどう考えるか、クライアントならどうしたいか、何があったら嬉しいかを想像することが必要です。仕事ができる人の共通項の一番がこれで(学歴も何も一切関係なく)、要は相手がどう思うかを想像して動く力です。
例えば、クライアントが中小企業のオーナー社長であれば、どうやったらもっと利益が上がるのか・改善の余地がないか、お客さんは満足してくれているのか、取りこぼしているニーズはないか、もっとうまくやっている同業者はいないのか、今払っているお金は本当に必要な投資なのか・もっと良いお金の使い方はないのか、リスクはないか・逸失していることはないかなどがいつでも心配で気になっています。
そこに「日頃お取引頂く中で見えてきたのですが、御社の○○を△△すればもっと収益が上げられると思うんです…」「うちのサービスを利用頂くなら○○のように活用した方が御社の利益が上がります。ご投資額は変わらないのでそうさせて頂けませんか?」なんて言ってくれる取引先の担当者がいたら、泣いて喜びますよね。
自社のことをそこまで考えて改善してくれる事業者なら取引も拡大していきたいと思うのが必然ですし、質問者さんの会社が管理職に求めるのもそうした価値を提供していくことでしょう。
このような動きができるようになるためには、日頃から常に「この人は何を考えているだろうか、何に関心があるか、何があったら役に立つか・嬉しいか」を考えて、想像力を高めることが肝要です。仕事をしているときはもちろん、家族と過ごす時、知人と交流する時、お店で買い物や食事をする時も、相手が何をしたら喜ぶかを考えて実行する習慣を持つことが有効だと思います。
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