なぜ「ご褒美」をモチベーションに勉強すると成績が下がるのか?

 

一方の、内発的動機づけ(Intrinsic Motivation)とは、何かを成し遂げようとする内なる意欲。純粋な好奇心や、完了したいという欲求によって学習することです。報酬を得るためにやるのではありません。

(a)純粋に好奇心から、つまり何かについてもっと知りたいという欲求から活動に参加すること、(b)課題に参加し完了するという目的のために純粋に活動に参加する欲求、(c)貢献したいという欲求

そんなわけで、教育学では「内発的な動機」をどうやって向上させるかが一つの課題となっています。

研究により、学業における内発的動機づけが高い子どもほど、学校での学習効果が高 いことが示唆されている(Adelman ‘St Taylor, 1990; Boggiano fi Barrett, 1992; Gottfried, 1990; Soto, 1988)。

私が知る限り、東大生の友人たちの多くが「内発的動機」で学習している人たちです。純粋に学びが好きな人々が多いようです。

これですね、大人も同じだと思うのです。私は英語学校のインタビューを続けていますが、「英語を勉強したらこんないいことがある」「数ヶ月でペラペラになったら自慢できる」「仕事に必要だから頑張る」と脳内で自分を説得して「頑張らせる」よりも、「英語学習楽しすぎる」「ドラマがみたい!」「好きな人ともっと話したい」みたいな、どちらかというと、本質的で内在的な動機の方が、学習効果が多分高いのだと思います。

この辺についてはまた機会をみてもう少し書きます。

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文筆家・編集者。金融機関を経て95年アスキー入社。雑誌「MacPower」を経て以降フリーに。「ASAhIパソコン」「アサヒカメラ」編集者として主にIT業界を取材。1990年代よりマレーシア人家族と交流したのときっかけにマレーシアに興味を持ち11年以上滞在。現地PR企業・ローカルメディアの編集長・教育事業のスタッフなど経てフリー。米国の大学院「University of the People」にて教育学(修士)を学んでいます。 著書に「東南アジア式『まあいっか』で楽に生きる本」(文藝春秋)「子どもが教育を選ぶ時代へ」「日本人には『やめる練習』が足りていない」(集英社)「いいね!フェイスブック」(朝日新聞出版)ほか。早稲田大学法学部卒業。

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