安倍氏祖父を破って宰相に。今こそ見直されるべき「自民リベラル総理」の名

th20230627
 

自民党にあって日本を代表するリベラリストとして活躍し、第55代内閣総理大臣を務めた石橋湛山。そんな気骨の政治家の没後50年を迎えた今年、与野党の壁を超えた「超党派石橋湛山研究会」が発足、今後の活発な活動が期待されています。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』ではジャーナリストの高野孟さんが、同会の共同代表3名の内から自民の岩屋毅氏と立憲の篠原孝氏の発言を紹介。その上で、彼らによる各々の所属政党内での「リベラル」復権に大きな期待を寄せています。

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2023年6月26日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

今、改めて蘇る石橋湛山の「小日本主義」/与野党の壁を超えた「リベラル」原理の模索

野党第一党の立憲民主党が本来掲げるべき「リベラル」の旗が行方不明になってしまったことが、政界全体を支える座標軸が形成されず、安倍亜流の岸田政権のやりたい放題が罷り通っていく状況が続く最大原因となっている。ところが、立憲の指導部自身にはそのような自覚は全くなく、主張をさらに薄めて「中道寄り」にすれば支持が戻るかの虚言を吐き散らしている。そうした中でリベラルな政治原理の復興を模索する動きは意外なところから湧き上がってきた。

6月1日に発足した「超党派石橋湛山研究会」がそれで、これには自民、公明、立憲、維新、国民など与野党の約50名の議員(含代理)が参加し、共同代表に自民党の岩屋毅、立憲民主党の篠原孝、国民民主党の古川元久の各衆議院議員を選んだ。もちろん、今のところ単なる勉強会の域を出ず、この日も石橋湛山の主要著作の英訳に取り組んでいる米国人学者リチャード・ダイクを講師に招いて話を聞くことが主眼で、生臭いことは何もない。が、今の政治的閉塞を打ち破る手掛かりを石橋湛山まで立ち戻って掴み直そうという発想はなかなか結構で、この動きがいずれ与野党双方で何らかの波動を呼び起こすことを期待したい。

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