これ以上暑くなるのか?迫りくる「太陽極大期」という人類最大の危機

 

太陽が明るく輝きを増すのですから、当然のごとく、地球の気象は大きな影響を受けます。そして、思わぬところにも影響は現れます。たとえば、大気圏が膨らむことで、比較的低空を回っている何百もの人工衛星が空気に接触し墜落する危険があるのです。

そして、プラズマや高エネルギー粒子、電磁波などの「太陽風」が強力になり地上まで押し寄せれば、磁気嵐などの電波障害だけでなく、コンピュータなどの電子機器にも直接的な悪影響が出るでしょう。その結果、こうした電子機器のネットワークで制御されている送電システムなど各種インフラにも不具合が生じる可能性があります。

銀行のキャッシュディスペンサーや交通機関の自動改札、そして、ペイペイなどのキャッシュレス決済が使えなくなるかもしれません。その前に、ケータイ電話が使えなくなる事態も覚悟しておく必要があります。それ以外にも、思いがけない障害が発生するかもしれません。

これまで無かった「新しいインフラ」ほど被害を受ける確立は高くなるのです。電子機器やディジタル情報通信網への依存は以前よりも加速しましたし、人工衛星の数も増えました。社会システムの状態が変化し、11年前とは、事情が違っているのです。一般的な傾向として、近年新たに開発され整備されたものほど自然災害に対して「脆弱」にできているのは仕方がないことです。常に不測の事態に備え、しっかりしたバックアップを準備している組織や企業は生き延びることができます。

しかし、ただ心配したり文句を言っているだけでは、事態は好転しません。こうしたインフラを陰で支えているエンジニアたちは、今、必死で対策を講じているはずです。彼らを応援し、彼らの健闘を祈りましょう。

ただ、地球的規模での「気象」への影響、あるいは最近指摘されている、地震や火山活動への影響、などへの対処となると、これはお手上げ状態です。

「CO2による温室効果」の「神話」をメディアが繰り返し報道したせいで、人類の中には、気象をはじめとする自然現象を人間が「制御できる」かのような妄想を信じ込んでいる人も少なくありません。しかし、人間の力はまだまだ未熟です。

もちろん、環境破壊による自然へのネガティブな影響は確かに深刻な問題で、これらを放置しておくことはできません。たとえて言うなら、積み木でお城を造ることのできない赤ちゃんも、これを崩すことならできるというわけです。環境負荷を減らす方向での生活スタイル改善や社会システムの構築は急務です。

しかし、一方で、自然が持っている潜在的な力の大きさというものを侮(あなど)ってはなりません。人間は、自然の前では、もっと謙虚になるべきです。いくら、人類の犯した自然への「罪」を責め立て、「神の代理人」であるかのように振る舞い、「カーボンニュートラル」「SDG’s」などと号令をかけたところで、自然に起こる気候変動を止めることなどできません。太陽活動がわずかに「0.1%増加」しただけで右往左往しているのが実情なのです。人間は無力です。

「神様ごっこ」をしたところで、誰の助けにもなりません。しかし、逆に、この事実を悟った時、私たちは「身の丈に合った」、自分たちが今できる「対策」を考え、実行に移すことができるようになるのです。人類はこれまでも、そうやって生き延びて来ました。

地震の多発や火山噴火が予測されるなら、人々が危険な地域から移住することも真剣に考えるべきでしょう。気象の変化による豪雨が予測される場合も同様です。移住までは無理でも、事前に避難する仕組みは確立しておくべきでしょう。言うまでもなく、各家庭レベルの防災対策は以前にも増して大切であると同時に、それらは「有効」です。

この記事の著者・富田隆さんのメルマガ

初月無料で読む

print
いま読まれてます

  • これ以上暑くなるのか?迫りくる「太陽極大期」という人類最大の危機
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け