多くの大学生にとって、将来を左右することになる「就活」。なかでも、専門領域と言える仕事がない文系学生にとっては、どんな企業や仕事を目指すべきか悩むことから始まるのかもしれません。今回の『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』では、著者で人気コンサルの永江さんが、“もし自分が文系学生だったら”と仮定し、どんな企業を目指すか回答。文系出身者たちが社会で活躍するために必要な武器は何で、その武器を磨ける企業は何処かをアドバイスしています。
わたしがもし文系大学生で就活をするなら
Question
文系就活生です。永江さんがもし今大学生で就職活動をするなら、具体例にどのような企業を目指しますか?前と同じくリクルートに入られますか?就活における軸や方向性を教えて下さい。
永江さんからの回答
これは面白い質問だと思うのですが、もしわたしが文系大学生なら、まずは大手の外資コンサルなどにいって力をつけるのが無難じゃないかと思います。リクルートも悪くないでしょうね。
日本の新卒就職の人気企業といったら以前はJTBが筆頭でしたが、コロナで国内旅行需要は完全には戻って来ず、旅行会社も軒並み人員削減や資本金を取り崩して上場廃止などして新卒を雇う余裕もなく、一昔前は人気だった金融や官僚も人気がなく…、悩みますよね。
まず除外するところからいくと、社長や役員が皆おじいちゃんというようなオールドエコノミー企業は成長余地がないので避けた方が良いでしょう。また、いきなり10名や20名のスタートアップに新卒が行っても基本的ビジネススキルが身に付かないのでおすすめしません。
総合商社は円安でも円高でも儲かるので将来的にも続くはずで、安定して高収入を得るなら良いですが、自社の看板で仕事をして自分の頭で考えて工夫しなくなる恐れもあるので、外に出ると一切通用しない人間になってしまわないようご注意ください。
今おすすめするのは、外資系企業、特にマッキンゼーやアクセンチュアなどのコンサルティング企業でしょう。社員も優秀で育ててもらえるのでビジネススキルもつきますし、次のキャリア選択もつぶしが効くので、5~7年続けて実力をつけて転職するなりしたら良いと思います。おまけに、基本的にリモートワークですし給料も高いです。
今はGAFAMなどの外資系企業も、渡り歩いてキャリアアップ・給料を上げていく人が多く、活躍して年収2,000万円以上を得るというルートも狙いどころでしょう。リクルートも今はだいぶホワイトですし、元リクの人たちも各業界に多く転職にも有益なので、悪くない選択肢だと思います。
文系だと、基本的には人と話して考えてビジネスを生み出すことが付加価値になってくるので、対人能力や感性・思考力を磨けるキャリアを選択するのが良いと思います。算数が苦手で、何も考えず文系を選んでしまい人も苦手で必死に働きたくないという学生さんは、どうやって生き残っていくかをよく考えなければいけません。
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