大ベストセラー『私は私のままで生きることにした』に学ぶ“SNSの使い方”

 

実際にSNSは絶えず私たちの注意を引いてきて、悪いニュースやセレブな生活を脳に流し込んでくる。でも、好奇心があって見ちゃうもの。この本には「その好奇心を満たすために『みじめさ』という代償を支払っている」と書かれている。

SNSは情報収集に優れている反面、なんでもかんでも比べてしまうというリスクがあるものだから、1日20分とか、パソコンでだけSNSを見るというふうに見る時間を制限したほうがいいかもしれない。まだ自分をコントロールできないという自覚があるならば、「SNSで他人の華やかな生活を覗き見ない」ということだ。

あと、印象に残っているのは、「数字を気にせずに生きる」ことが大事だということ。というのは数字があるとどうしても誰かと自分を比べてしまうからだという。例えば、年齢、年収、身長、偏差値、フォロワー数、体重、資産額、売り上げ、再生数など、私たちは何から何まで数字に置き換えるのが好きで、その数字を知ると、他の誰かよりも上なのか下なのか気になってしまう。

これは実際にSNSを運用しているとものすごく気になる。ブログ歴はもう20年になるので、昔は順位なんかを10分おきに確認していたくらいだった。このように数字が出た段階で、誰かと自分を比べることになるため、惨めになりやすいという。

しかし!!逆に私たちは三角と丸を比較できないように、人の優しさや、自分の好きなこと、没頭できること、人への思いやりなどは、数字で測れない。確かに、あの人より、俺は〇〇が好きだ、なんてことは考えない。このような比べられないものの中に自分の幸せの本質が隠されていることが多いのだ。

そのため、「人生から数字を消そう」と彼女は言っている。これはあまりにも極端だな、と思った。いくらなんでも、完全に数字を人生から消すことはできないし、場合によって数字を見る必要があるタイミングもある。例えばYouTubeが登録者数や再生数などの数を気にしないのは無理だし、ブログなどの閲覧数は今後の参考にもなるからだ。しかし、ユーチューバーは精神的に非常に落ち込みやすい職業になってきた。

完全に数字から解放されるのは難しいと思う。だから、できるだけ見なくて問題ない状態に環境を整えることが大事なのかもしれない。数字を極力見ないように意識してみると良いだろう。そうすることで無駄な劣等感や慢心がなくなり、だんだんと数字では測れない、大事なものに目を向けられるようになるのではないだろうか。

「他人の評価より自分の評価を大切にする」ということは、このSNS時代には特に座右の銘にしておくべき。自分が良いと思うものよりも、他人が良いと思うものを優先していると、疲れやすくなって、心が壊れてしまうから。

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