また町田市か…隠された「中3いじめ自死」事件。LINEで送られた「死ね」の文字、死去の前日まで続く難癖、校長が隠ぺい“陣頭指揮”か?

 

生徒たちが受けた覚えのない「いじめアンケート」

各資料によれば、学校がいじめの疑いを認知したのは2023年11月の事だという。学校は早々に関係生徒の聞き取りや保護者からの情報提供という調査方法で、わずか4枚の調査報告書をあげている。この内容によると、「いじめはなかった」と結論付けられている。

しかし、報告書においては関係生徒がそうした回答をした覚えがない、関係生徒が聞き取りを受けていないという証言もある。

また、亡くなった男子生徒がいじめに関する悩みなどを学校のアンケートなどでは確認できなかったとされ、いじめに事実は確認できないとなっている。

さらに、学校側の説明会の際、生徒らは学校を質問攻めにしたということだが、その際、校長は「家庭のせいだと思うんだよね」と発言したというのだ。

事実として、ご遺族が取り寄せた学校作成の資料には、「家庭の問題」という言葉が散見されている。

しかし、ご遺族やその友人らによれば、「家庭の問題」は見当たらないのだ。さらに、こうした問題についてご遺族が町田市教委や学校に問い合わせると、その根拠となるものはほぼなかった。

あるとすれば、スクールカウンセラーに保護者が子育ての苦労を少し愚痴った程度だというのだ。重箱の隅をつつき、まるで家庭の問題があったようにバイアスをかける方法は「町田市タブレットいじめ自死」のケースと同様と言える。

高圧的な態度で遺族にストレスを与える第三者委員会メンバー

町田市の場合、いわゆる常任委員会という形式でいじめ問題の調査会が存在する。ご遺族によると、特に何の説明もなく、「とにかく信用できる人たちですから」ということで、第三者委員会が設置されたというのだ。

2024年4月初旬の段階で複数回の会議をしているようだが、ご遺族によると、この第三者委員会の諮問の内容も知らされず、これから確認するのだというのだ。

委員会のメンバーには会ったようだが、高圧的な態度に強いストレスを感じたという。

文科省HPには度重なるいじめの第三者委員会設置の失態などから、懇切丁寧な内容のガイドラインを公表しているが、設置の段階での手続きはこのガイドラインからは脱線している。

これから諮問を見たとしても、すでに会議は始まっているわけだ。どういう調査をするか何を目的にするかの説明もなく、進めてしまっている今は、もはや脱線中だとも言えるだろう。

すでに終結したけど回答を調整するといういじめ対策には自信満々な町田市、いったい何の教訓を活かしているのだろうか。

こどもの命に直結するいじめ問題、何でも家庭のせいにして終わらせればいいとでも思っているのだろうか。

ご遺族はいう。

もう我が子は生き返ることはありません。にぎやかで友達が多く、明るい子。もうその笑顔を直接見ることはできません。

 

なぜ息子は死ななければならなかったのか、真実をただただ知りたい。

 

そして、二度と同じ思いをする子どもや親が出ないように、心から願うのみです。

第三者委員会は調査中とのことだが真摯な寄り添った対応が求められる。

まあ、ご遺族の信頼度は、すでにマイナスなわけだから、何がいけなかったかも含め、一旦立ち止まり振り返った方がよかろう。それには、2020年に起きた「町田市タブレットいじめ自死問題」の検証、再調査は必須であろうと思う。

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