文筆家がEvernote使用で陥っていた“使いこなしたい症候群”。「深く考えずに情報を保存しておく」時代は終わった

 

■ノートが取れればそれでいい

もちろん、現状の高機能化しているEvernoteと、自作のTextboxが同じ使い勝手であるとは言えません。圧倒的にEvernoteの勝利です。

一方で、自分がデジタルノートに求める機能はそこまで多くはないのです。広い意味で簡単に「ノートが取れればいい」。それだけです。

昔は自分がデジタルノートツールに何を求めていたのかがわかっていませんでした。だから、とにかくEvernoteを使い、そこにある機能をいかに行使するのかばかりを考えていたわけです。あえて名づけるなら、「使いこなしたい症候群」。

最近はそうした症候群から解放され、必要最低限を満たしていればそれでいい、というミニマムな領域で満足できるようになりました。その反動で高機能なツールを厭うようになっていますが、正当な感情ではないでしょう。そうしたツールが必要な人や状況は間違いなく存在しているからです。

とりあえず、これまでに存在していた「深く考えずに情報を保存しておく」が成立しなくなり、どのツールをどんな目的で使っていくのかを自分で吟味する必要が出てきている時代である、ということは言えるでしょう。

そのためのガイドブックのようなものも書けたらいいですね。

(メルマガ『Weekly R-style Magazine ~読む・書く・考えるの探求~』2024年4月15日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をご登録ください)

この記事の著者・倉下忠憲さんのメルマガ

初月無料で読む

image by: PREMIO STOCK / Shutterstock.com

倉下忠憲この著者の記事一覧

1980年生まれ。関西在住。ブロガー&文筆業。コンビニアドバイザー。2010年8月『Evernote「超」仕事術』執筆。2011年2月『Evernote「超」知的生産術』執筆。2011年5月『Facebook×Twitterで実践するセルフブランディング』執筆。2011年9月『クラウド時代のハイブリッド手帳術』執筆。2012年3月『シゴタノ!手帳術』執筆。2012年6月『Evernoteとアナログノートによる ハイブリッド発想術』執筆。2013年3月『ソーシャル時代のハイブリッド読書術』執筆。2013年12月『KDPではじめる セルフパブリッシング』執筆。2014年4月『BizArts』執筆。2014年5月『アリスの物語』執筆。2016年2月『ズボラな僕がEvernoteで情報の片付け達人になった理由』執筆。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料お試し登録はこちらから  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 Weekly R-style Magazine ~読む・書く・考えるの探求~ 』

【著者】 倉下忠憲 【月額】 ¥733/月(税込) 初月無料! 【発行周期】 毎週 月曜日 発行予定

print
いま読まれてます

  • 文筆家がEvernote使用で陥っていた“使いこなしたい症候群”。「深く考えずに情報を保存しておく」時代は終わった
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け