これに対して、仙台のマンション管理士さんが、きちんと発言されています。
エキスパンションの損壊は、本来その可動域で揺れを吸収するもので、渡り廊下や接合部もろとも壊れて、エキスパンシヨン金属、接合部のコンクリート塊、渡り廊下のコンクリート塊がもろともに落下して当然というものではないだろう。
東日本大震災でもエキスパンションがかなり損壊したが、そのときエキスパンションと大量のコンクリート塊が落下し、極めて危険だった。
また、補修費用もそれなりにかかるし、複数棟のうちの1棟にしかエレベーターがない場合には、暮らしにも支障がある。
その通りです。エキスパンションにつながる躯体や非耐力壁の大きな破損に対して住民は、かなりショックと恐怖を覚えます。そういう状態で、余震が来るたび、ボロボロとコンクリートがこぼれ落ちるのですから。
危険度判定に来た専門家は、「これは壊れても大丈夫」と言うのですが、そう言われても、とても怖くて住めないという方がたくさんいました。たとえ、建物が崩壊する心配はなくても、とても怖くて暮らせないということがあるのです。しかもコンクリートの塊の落下はかなり危険です。危険で生活できないという意味では、まちがいなく大きな被害なのです。
それを伝えたマスコミがそんなにおかしい訳じゃないのです。
『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』
マンションのことなら誰よりもよく知る廣田信子がマンション住まいの方、これからマンションに住みたいと思っている方、マンションに関わるお仕事をされている方など、マンションに関わるすべての人へ、マンションを取り巻く様々なストーリーをお届けします。
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