ところがである。
なんと、最終的な判決は、アンドリューズさんの勝訴!!!となった。
ホテル側の主張や状況を勘案して、賠償金は5,500万ドル(約62億円)に減額されたが、その支払いを命じたのである。
す、すごい。
「ストーカーとホテルに62億円もの巨額賠償命令が出た!!!」
なんてインパクトの大きなニュース、そうそうあるものじゃない。
あまりにインパクトが大きかったからか、一応、このニュースは日本のメディアでも報じられている。
〔ご参考〕
●米キャスターのヌード盗撮、ストーカーとホテルに62億円賠償命令
日本のメディアでは報じられていないさらに細かい情報をお伝えすると、この5,500万ドルのうち49%の2,695万ドルをホテル側、残りの51%の2,805万ドルは、犯人のバレットが支払うという判決だった。
でも、2,805万ドル(31億6200万円)もの賠償金は、家や車などのほか先祖代々の資産のすべてを売却したって、個人で払える人なんて、滅多にいないだろう。
即刻、バレットは自己破産が決定。
詳細は明らかにされていないが、バレットが払えない分もマリオットが代わりにいくらか追加して支払うということで和解が成立した。
〔ご参考〕
●Erin Andrews Reaches A SettlementWith Marriott Hotels
まるで、法廷ドラマのような結末である。
この実話をもとに、堺雅人さん、新垣結衣さん共演のドラマ『リーガル・ハイ』でストーカー裁判のストーリーを作ってもらいたいくらいだ。
いや、ドラマでも、ストーカー被害の賠償金として62億円も支払えなんて劇的な結末は、なかなかないだろう。
そんなわけで、テレビでお馴染みの人気キャスターのアンドリューズさんの一件ということを抜きにしても、
「ストーカーとホテルに62億円もの巨額賠償命令が出た!!!」
というニュースは、アメリカでは非常に大きな注目を集めることになった。
ここまで話題になると、今後のストーカー犯罪を抑制する効果も期待できそうだ。
あるいは、この判決が先例となり、今後、アメリカでは、ストーカー被害にあった女性たちが、数億円、数十億円単位の賠償訴訟を起こし、続々と勝訴する事例が続くかも・・・。。
そういう意味では、アメリカのストーカー裁判に対する考え方を根底から変えた歴史的な判例なのかもしれない。
いずれにせよ、当然、ストーカー犯のバレットへの世間の目というか、社会的制裁は、実質的には死刑の方がマシじゃない?ってくらい、とてつもなく辛らつなものになった。
かよわい女性を狙うストーカーには、日本でも、このくらいのペナルティを課すようにしても良いのではないだろうか?
すぐにできないにしても、日本のマスコミ関係者の方々は、
「ファンとアイドルの距離が近すぎる」
とか的外れな内容を報じてるんじゃなくて、もっと本気で女性をストーカー被害から守るために役立ったり、参考になりそうな情報を取り上げてくれたらいいのにね。
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『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』より一部抜粋
著者/りばてぃ
ニューヨークの大学卒業後、現地で就職、独立。マーケティング会社ファウンダー。ニューヨーク在住。読んでハッピーになれるポジティブな情報や、その他ブログで書けないとっておきの情報満載のメルマガは読み応え抜群。