「俺のやり方はこうだ」と助言する上司ほど営業マンを潰す

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上司や先輩からのありがたいアドバイスも、実はまったく役に立たない…なんてことはよくありますよね。無料メルマガ『ビジネス真実践』の著者で戦略コンサルタントの中久保浩平さんが口を酸っぱくして言うのは、上司が営業マンにアドバイスする際の注意点。売ることばかりに目を向けたアドバイスほど、その人を潰してしまう可能性があるそうです。では、どのようなアドバイスがピッタリなのでしょうか?

悩める営業マンへ指導のヒント

先日、成果が出ていない、実力が発揮できていない、しかしながらポテンシャルは高い営業マンに話を伺ってきました。

彼曰く、「『上司や先輩が言うことは、俺のやり方はこうだ、こんな場合はこうした感じで…』というようなアドバイスが多くて参考になるけど、やり方は、上司にしろ先輩にしろバラバラなのでどれをやっていいか分からないし、自分のやり方を感覚で伝えてくるのでイマイチピンと来ない」とのこと。

なぜ上司や先輩のアドバイスが彼に響かないのか? それは「その会社でなぜ営業マンとして働いているのか?」ということを上司も先輩もきちんと伝えていないからです。

「とにかく成績を上げなければ!」
「なんとか結果を残さないと!」

という結果だけにフォーカスされたアドバイスだからです。つまり、目先のことしか伝えていないのです。

本来の営業マンとしての会社での役割、仕事のあり方、姿勢など抜本的なところを見失ってしまっては、営業という仕事の本質からズレてしまいます。本質からズレたまま下手なアドバイスをすればするほど逆効果で、プレッシャーとなって営業マンを潰してしまいかねません。

こうしたケースを見てみると、アドバイスする側は、成果の上がらない営業マンや実力を発揮できないままくすぶっている営業マンに対して「伝えるべきこと」「教えるべきこと」はなにか? というものをしっかりと身に付けておかなければなりません。

そのためには、営業マンに対して、「商品を通じて我々はどのような満足をお客様に提供できるのか?」ということや「何の為に営業活動をしているのか?」というような仕事に対する意義をきちんと理解させるように教えてあげなくてはならないのです。

単純に、「俺はこんなやり方をしてるから成約が取れるんだよ。だから、君も同じようにやればきっと上手く行くよ」なんてことをいくら教え伝えても、聞いてる相手は、同じように結果が出るとは限らないのです。「うちのやり方はこうだから、君もこうすればいいんだよ」なんてマニュアルを作り、その通りに推し進めても同じように良い結果が得られるとは限らないのです。

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