トルコの暴君エルドアン大統領が企む「オスマン帝国」復活の野望

shima20170815
 

テュルク系(現トルコ人)のオスマン家出身の君主が築いた「オスマン帝国」。かつてはエーゲ海の島々のほとんどを領土とし、イスラム世界で強い影響力を持っていましたが、その後衰退し事実上の解体となります。このオスマン帝国復活を目指しているとされるのが、現トルコ大統領であるレジェップ・タイイップ・エルドアン氏。今回の無料メルマガ『ジャーナリスト嶌信彦「時代を読む」』では、日本ではあまり報じられないトルコの現状が紹介されています。

無気味なトルコの動き オスマン帝国の復活もくろむ!?

トルコが再び中東と世界の波乱要因になってきた。軍の一部がエルドアン大統領に反発してクーデター未遂事件を起こしてから7月で1年となった。クーデターは押さえ込んだものの、大統領の弾圧と強権が加速し、シリア北部に侵攻したり、大統領権限集中の改憲が可決されている。その一方で、反政府デモが日増しに激しさを増してトルコは分断状況を呈してきた。欧州諸国もトルコの強権政治に批判を強めている。

トルコは第一次大戦後、オスマントルコ帝国の打倒とその後に続くトルコ共和国建国のトルコ革命で近代化を成し遂げた。その指導者が近代トルコの父といわれるケマル・アタチュルクで1918年から22年まで繰り広げられた。かつてのオスマントルコは、小侯国から伸びてきたイスラム国だったが、やがて17世紀には東西はアゼルバイジャンから北アフリカのモロッコ、南北はイエメン、ハンガリー、チェコ、スロバキア、ウクライナに至る広大な版図を築いた。

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