米国の大勝利。首脳会談で「白紙の小切手」を手に入れたトランプ

 

米朝首脳会談における北朝鮮の外交勝利を一斉に報じる日本メディア。これを受け、「賞賛一辺倒は工作員の仕業」と皮肉り、あえてトランプ大統領勝利説を唱えるのは無料メルマガ『マスコミでは言えないこと』の著者でITジャーナリストの宮脇睦(みやわき・あつし)さんです。宮脇さんは、大統領=ビジネスマンと見る場合、具体性に欠けると言われる米朝合意書は「白紙小切手」で、今後ツイッター爆弾発言でも内容を覆すことが可能だとの持論を展開しています。

米朝会談、トランプ完全勝利説を唱えてみる

我が国のテレビは工作員だらけ。そう結論づけたくもなるのが、米朝首脳会談における解説」。ほぼすべてが「北朝鮮の外交勝利」と凱歌を上げています。

朝日新聞系のテレビ朝日や、ハングル語ができないと出世できないと、同局社員安住紳一郎氏が発言したTBSは当然ながら、歴史的と騒ぐ米朝会談のはじまりのときでさえ「テレビショッピング」を放送していたテレビ東京ですら、北朝鮮の外交を持ち上げます

なかでも「モーニングサテライト」は直前まで開いていたニューヨーク市場の「株価」や「為替」というリアルを踏まえて報道するので、思惑とか工作活動の色が薄いのですが、それでも北朝鮮がらみでは、あちらの思惑に沿った報道ばかり。

米朝首脳会談直前の6月12日の午前6時前からの番組では、

「拉致被害者は全員死亡していると伝えられたドナルド・トランプ米国大統領が、それをそのまま記者会見で語ると、対米追従しかできない日本は窮地に追い込まれる(要旨)」

北朝鮮のプロパガンダをそのまま報じます。

ちょっと待て。横田めぐみさんを始め「すでに死亡した拉致被害者の遺骨」と北朝鮮が送りつけてきたご遺骨を、DNA検査したら、まったく別人のものだったことは周知の事実で、当然、安倍晋三首相を通じて、トランプ大統領に伝わっているはず。

ならば、こんな珍説は、あちらの工作活動と見るべきで、報道にすら値しないことながらも、ペラペラと訳知り顔で語ります。

これを語ったテレ東の記者らしき人物が、仮にこのためらいがないとしたらあまりにも無能です。しかし、工作員と定義すれば実に腑に落ちます。腹立たしいですが。

そして翌日の6月13日、米朝会談をこう総括します。

  • 北朝鮮ベースの会談だった
  • 日本は金だけ出せ

トランプ大統領に批判的な新聞記事だけ紹介してDisります。

一方、この番組は米国からの中継もアリ、現地の新聞「ワシントンポスト」が金正恩氏を「クレイジーガイ」と紹介し、予測不能なので結論づけるのは早いと、要約すればそんな論があることを紹介しています。

つまり、立場によって、切り取り方により評価が変わるということで、私の見たても幅がありますが、あまりにもテレビその他の報道が偏っているので、本稿では「ドナルド・トランプ完全勝利説を唱えてみようと思います。

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