磯崎哲也の週刊isologue(イソログ)

磯崎哲也の週刊isologue(イソログ)

  • 具体的な企業や経済のファイナンスの仕組みがわかる
  • 物事のトータルな見方が身に付く
  • 直接メールで、質問やメッセージが送れる
    (是非、ツイッターの@付きで!)

もともと小さいころから勉強は好きだったんですか?

大学は経済学科だったんですけれども、メルマガのテーマである経営とか会計とかには全く興味がなくて。
でも、よくよく考えると小学校の壁新聞作ったりとか、高校でも毎年生徒が作る雑誌の編集長をやったりしてたので、もしかすると生まれつき「出版的なこと」が好きなのかも知れません(笑)。

実は、子どもの頃、西武線沿線に住んでいて、近所に漫画家も多かったので、小学生の頃は漫画家志望だったんですよ。授業中も教科書の余白にイタズラ書きしてるような子で。「会計士だから左脳人間なんでしょう?」と言われるんですけど、数字や文字で論理的に考えてるというよりは、「お金がココからこう動いて・・・」っていう「画」で考えてる感じなんですね。

そもそもブログを始めたきっかけは?

知人がブログで、「磯崎さんのブログが読んでみたいな」って呟いていて。読みたいっていう人が一人でもいるなら、ちょっとそのブログとやらをやってみようかと。
それまでは、ブログって「単なるホームページが簡単に作れるツール」だと思っていたので、それのどこが革新的なのかがさっぱり理解できなかったのですが、実際にやってみて「これはコミュニケーションのツールなんだ」っていうことが非常によくわかりました。

盛り上がったテーマの時には1ヶ月で100万ページビューを超えるアクセスがあったので、これはいろんな方に見ていただけるんだなと思って。

磯崎哲也さん

「アルファブロガー」と言われるようにまでなった理由は何だと思いますか?

当初は、何を書いていいかもわからなかったので、自分が問題意識として持ってる話を書こうと。とにかく自分の興味の赴くままに書いてみたら、そうしたマニアックなファイアンス関連の情報が他にあまりなかったのか意外にも好評で、がーっと自然に伸びて行っちゃったという形で。いまだに、メルマガもブログも、基本的には自分が興味あることだけを書くことにしています。

ちょっとカッコつけた感じで言うと、「お客さんに媚びない」ってところがよかったのかも知れません。「他の人がどういうことを期待してるかな」と周りを気にし始めると、どんどん普通のものになっていっちゃう気がするので。狙ったわけではないのですが、結果的には、そこが良かったのかなと思ってます。

メルマガを始めた理由は?

今でこそ、電子書籍元年で、デジタルなコンテンツに課金するサービスがいろいろ出てきてますが、僕がメルマガを始めた1年半ほど前には、そうしたプラットフォームが、不思議なことに他になかったんです。とにかく毎月ちゃんと購読者の方々からお金を集めていただけるっていうのが、一番ありがたいところですよね。

ブログだと日によってはちょこっと数行だけとか、写真だけとか、気分でいいかげんにもなったりしますが、やはり、お金をいただいているからには納得いただけるものを書かなきゃいけないっていうプレッシャーが生まれます。つまり、まぐまぐさんに「ペースメーカー役」になっていただいているわけで、それもありがたいですね。

今、一番のテーマは何ですか?

起業のファイナンス」という本を書かせていただいたんです。

ベンチャーのことを書いてますが、企業の一般のファイナンスや法律、税務一般にも通じる話になっていると思います。日本の成長戦略上も、起業の知識は社会全体に持っていただかないといけないと思います。

メルマガを読んで欲しい人は?

学生さんにもいいと思いますよ。中央大学のロースクールで3年間ぐらい教えていたんですけれども、今は、先生が生徒を評価するだけじゃなくて、生徒も先生を評価するアンケートがあるんですよ。そのアンケートで、毎年数人「司法試験を目指してるのになぜ、ファイナンスの話など聞かなければいけなかったのか?」と書いてくる学生がいたんです。試験には直接関係ないかもしれないけど、試験に受かった後にそういうトータルの目がないと勝負できないでしょっていう親心でやってるのに全然そこをわかってくれないもどかしさみたいなのがありまして(笑)。それが、この本を書くきっかけにもなりました。
僕が学生の頃は、世の中のことを知る媒体が新聞やテレビくらいしかなかったんですが、今は、企業のプレスリリースや国の統計など、ディープな情報がいくらでも見られて、中学生でも社会のことを詳しく知ることができます。

一方で、それら大量の情報をトータルに判断することは専門家でもなかなか難しくなってきているんですね。例えば、弁護士は、法律には詳しい。だけど、株式を発行するとか買収をするとかいうアクションは、法律だけでなく税務も会計も関係して来ます。会計士も、会計は詳しいけど法律は敬遠しがちだ、とか。現代社会では、そうした氾濫する情報を様々な観点からトータルに理解することが求められていると思います。メルマガでは、そうした理解に役立つようなテーマを取り上げてます。

そのようにトータルに見るコツは? 

ベンチャー企業の仕事を実際に経験してみるのはいいと思いますよ。
大企業だと例えば、合併をしますという話を、法律関係は弁護士さんに、税務は税理士にと、何百万円、何千万円とフィーを支払って、それぞれの専門家に相談できる訳です。ところが、資本金200万円で設立したばかりの会社は、あちこちに何百万円もフィーを支払うお金もなければ、バラバラの意見を聞くヒマもない。だからベンチャー企業の仕事をすると、自然とトータルに戦略的に考えるようになると思います。若い人にもベンチャーに飛び込んでみるのをおススメしてるんですけど、専門家の方も、ベンチャーの仕事をすると勉強になると思うんですよ。

磯崎哲也さん

今後、伝えていきたいことは? 

僕が興味を持ったマニアックな情報中心で恐縮ですが(笑)、そうしたトータルな経済の見方に役立つような情報を提供していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

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磯崎哲也さんプロフィール

1984年 早稲田大学政治経済学部経済学科卒業
株式会社長銀総合研究所、ネットイヤーグループ株式会社CFO等を経て、2001年磯崎哲也事務所開業。

現在:
「アルファブロガー」
カブドットコム証券株式会社 社外取締役 監査委員
株式会社ミクシィ 社外監査役
株式会社インターリンク 社外監査役
中央大学法科大学院 兼任講師

公認会計士、税理士
システム監査技術者、公認金融監査人(CFSA)

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