冷泉彰彦さん まぐスぺインタビュー

冷泉彰彦のプリンストン通信

  • 読者との質疑応答を展開する「発展性のあるメディア」
  • 「日本を少し離れて」見つめた「アメリカでの文脈」を紹介!
  • 鉄道を政治経済、安全の目で見つめるコラムも大人気!
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●冷泉彰彦が予測するトランプ政権の未来と火種

――冷泉さんは長年アメリカに滞在されているということで、大統領が変わる節目のタイミングも何度か経験されていると思うんですが、今回のトランプ大統領に関しては、現地の空気感はかなり違うものなのではないでしょうか?

冷泉:もう全然違いますね。前回のオバマ大統領のときは、ものすごい数の人がワシントンに集まって「良かった、良かった」ってやったわけですね。まぁ、それはちょっと例外だとしても、その前のブッシュ大統領のときはどうだったかっていうと、さすがにそこまでの熱狂ではなかったけれど、「一応選ばれて大統領になるんだから、期待しようか」みたいな空気があって、大きな反対の声っていうのはなかったんです。

さらにクリントン大統領の時を振り返っても、その時は「ベトナム反戦運動をやってたベービーブーマーが、大統領になるなんてとんでもない」「それじゃ、俺たちベトナムで苦労した人間は何なのさ」ってことで、右翼がちょっと騒いだりとかはあったんですが、それと比べても今回ほど異様な空気の中で大統領就任っていうのは、これまで経験がないですね。

――今回の大統領選では「隠れトランプ派」と呼ばれる層が結果を左右したと話題となりましたが、そういった方々の現在の反応はどうなんでしょうか。

冷泉:私が住んでいるのはニュージャージーなので、トランプ派は少ないんですけど、川渡った向こうのペンシルベニアは、トランプさんが勝った州なんですよ。そこに住んでるITの技術者の友人がいるんですけど、選挙前はそんなにトランプさんが強いっていう雰囲気はなかったんだけど、選挙の翌日に会社で話をしたら、「大きな声で言えないけど、実は彼に入れた」っていう同僚がかなりいて、びっくりしたって言うんですよね。

それとペンシルベニアのかなり西のほう、オハイオとの州境に住んでる私の教え子の学生も、選挙後に周りと話をしてみたら、自分と友達の一人以外は全員トランプ派だったんで驚いたって話をしてましたね。その人たちは感じの悪い人たちじゃないし、それで仲が悪くなっちゃうってわけじゃないんだけど、でもやっぱりそこまでなのかっていうんで、衝撃を受けたってことでした。

ただ、今回トランプさんが大統領に正式就任したということで、そういう「隠れトランプ派」も、隠れてない「堂々トランプ派」も含めて、みんなお祭り騒ぎで喜んでいるかっていうと、意外とそうでもなくて、割と静かなんですよ。もちろん「私はワシントンD.C.に行って、旗を振るんだ」って人もたくさんいますよ。でも大部分は、意外と冷めてる感じがありますよね。彼が選挙戦の時に約束したように、雇用を取り戻してくれるまでは評価を控えるみたいな。「お手並み拝見」といった感じですかね。

――閣僚のメンバーも決まり、どういった政権運営を行っていくかに注目が集まるところですが、冷泉さんはトランプ政権の当面の問題点は、どういったところだとお考えですか。

冷泉:閣僚の顔ぶれに関しては、アメリカに住んでる人間にとっても、あまり馴染みがないから、どうなるんだろうっていうのはみんな思ってると思いますよ。

ただ現状、すごく困ってるアメリカ人って多くて、特に中西部に住んでいる白人たちは仕事がなくて、相当行き詰っているんです。トランプさんは、そういう人たちにとって希望の星だって言われて、それで大統領にまでなったんですが、今回閣僚になった人たちはほとんどが億万長者で、お金がザクザク余っているような人たちばっかりじゃないですか。だけど、とりあえずトランプさんを支持した人たちは、その点は我慢している。「彼らは億万長者かもしれないけど、少なくてもオバマやヒラリーのような、エラそうにキレイごと言うやつらとは違うから、何か壊してくれるだろう」って思っているんでしょう。

その辺は「水と油」といったところがあるんですよね。日本にとってすごく気になるドル円の為替相場でいえば、トランプさんが当選してからは「強いアメリカ、強いドル」で、円安で来てるわけじゃないですか。ただ私としては、トランプさん自身が「中国は為替操作をしていてけしからん」とか言ってるし、やっぱりアメリカの輸出を伸ばすんだったら、ドル安に持っていくのかもしれないなと思っていて、案の定そういう発言もあったんです。ところが、財務長官に内定したムニューチンさんは「ドル高でいくんだ」って言ったわけですよ。これって完全に矛盾してますよね。

でも、ひとつのことが矛盾してるからといって、それで政権運営が停滞してしまうわけではなくって、このままずっと矛盾を孕んだまま進んでいくでしょう。

――そもそもトランプ大統領は、「水と油」な2つの支持層を抱えているということですが、その問題に関してはどのように折り合いを付けていくんでしょうか。

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冷泉:そうですね。2つの支持層のうちのひとつは、仕事がなくて困ってるすごく貧しい人たち。「有色人種ばかりいい思いをしてて、自分たちは白人なのに苦労している」みたいな。そういう人たちは、トランプさんがとにかく何かしてくれるだろうと思ってて、「とにかく仕事をよこせ」「健康保険をもっと安くしろ」「公的年金ちゃんと支給してくれ」とか思ってるわけです。

ところが共和党の本流の人たちは、みんな億万長者だから「大企業を優遇しろ」「税金を安くしろ」「福祉もカットで」って思ってますし、世界中からお金がザクザク集まってきて、投資銀行が大儲けするから、ドル高も大歓迎なんですよ。

そうなると「どっちの意見を聞くんだ?」って話になるんですが、立場がいよいよヤバくなったら、お得意のパフォーマンスでウヤムヤにするんですよ。CNNの記者とかに「おい、おまえ何だ」ってイチャモン付けたり、あるいはロシアのホテルでの一夜が……とかいうネタを小出しにして、「そんなん違う」っていうやり取りをしたり。あとは、娘さんや奥さんが突然出てきたりとか……。そういうことの繰り返しが、当分は続くような気がしますけどね。

当然そんなんじゃ、どこかで破綻するんでしょうけど、彼もバカじゃないですからね。トランプさんというのは、まったくもって真面目な男じゃないですけど、頭はいいですから。あんな「行き詰まったら破産でチャラ」みたいな、いいかげんな企業経営をして来たにもかかわらず、とりあえず生き残ってますからね。だから、このままゴマ化しゴマ化しで進んでいっても、結果オーライってことになる可能性も、無きにしもあらずかもしれません。……ただやっぱり、半々以上の確率でコケるような気がしますけどね。

――では、具体的にどのようなことがきっかけで、トランプ政権の危機というものが表面化するものと思われますか?

冷泉:彼にとってみたら、当選してからずっと株高できているわけですよ。これって結構、皆さんが予想してたのと全然違う展開なんですよね。10月頃までは誰もが「まさかトランプは当選しないけど、もし当選したら大暴落だ」って言ってわけだから。

大統領選の開票当日、私は日本にいたんですが、日本時間のお昼頃に「トランプ優勢」っていう情報が流れて、その後あれよあれよっていう間にフロリダやペンシルベニアを取ったじゃないですか。その時、日本の株価はガンガン下がって、円も101円ぐらいまで上がったりと、この世の終わりのような雰囲気になりましたよね。ところが、日本の市場が閉まった午後4時ぐらいにトランプさんの当確が出て、彼が勝利宣言ですごくまともなことを言ったと。そうしたら、ヨーロッパの株はすうっと戻していったんですよ。それ以降、ずっと株高で来ているわけなんですが、これって政権への期待感の現れでもあるんでしょうけど、トランプさんにしてすれば逆にやりにくいですよね。これから下がる可能性があるわけだから。

リーマンショックが2008年に起きて、2009年がアメリカ経済のどん底だったんですが、それ以降は今まで、アメリカの株は上がり続けているんです。だからトランプさんが心配するように、株価が下がるタイミングが今後あるかもしれない。そうなるとアメリカってすごく現金な社会なので、「株価が下がったから、お金を使うのやーめた」ってなりますから。そうなると「消費が落ち込む→景気が悪くなる→雇用が悪くなる→失業率が上がる→大統領の支持率が下がる」っていうスパイラルが、起こると思うんです。

これって、シビアな人に言わせると「就任から半年で起きる」ってことなんですけど、逆にどんなに甘く見積もったとしても、中間選挙が行われる2年後の2018年までは持たないでしょう。とはいえ、トランプさんもバカじゃないだろうし、少なくとも政権にいる億万長者のスタッフたちは、みんなバカじゃないですから。そうなった時に適切な手を打てれば、うまく乗り切れると思うんですけどね。ただ、そういう局面が恐らく私の感覚でいうと、何となく1年半ぐらいの間に訪れるような気がしますね。

――閣僚の顔ぶれを見ても、正しい方向に導いてくれそうな人材っていうのはいなそうですか?

冷泉:みんな優秀なんですよ。頭が滅茶苦茶いい人が揃ってますから。ただ、彼らが何を目指しているのかがよく分からないんですよ、本当にね。

一番分からないのが、何で国務長官が石油メジャーの社長っていう、訳の分からない人事になったかじゃないですか。そのうえエネルギー長官も、もともと石油関係だったテキサスの知事さんだったりとか。今の時代、何やったって石油の値段って上がるわけないんですよ。シェールはガンガン出るし、天然ガスは世界中でだぶついているわけですから、例え戦争をやったって、石油の値段なんて上がりませんよ。そういった意味でも、彼らが何を目指しているのかって、よく分からないですね。

――トランプ政権の不安材料としては、これら以外にも「利益相反問題」も取り沙汰されていますね。

冷泉彰彦2

冷泉:いわゆる「トランプリスク3連発」っていうのがあるんですよ。まずは株価下落と失業率上昇で、みんながブーブー文句言い始めるっていうのが第1弾。そしてお金持ちと貧困層っていう2つの支持層の意見が対立して、閣内もギクシャクし始めるのが第2弾ですね。そこに、ニューヨーク・タイムズあたりがずっと嗅ぎまわっているという、トランプさんの会社と大統領職の公私混同疑惑、つまり「利益相反問題」の決定的なところが明るみになると。これらが3段方式で発生するというのが、トランプリスクのひとつのトータルの姿じゃないかなと思っています。

「利益相反問題」に関しては、色んな話が出てきてますよね。顧問弁護士が出てきて「確かにトランプのビジネス続くし、それは息子たちが引き継ぐけど、オヤジさんが大統領に就任したら、外国での業務提携や業務拡大は一切しない」って言っていたにも関わらず、その後すぐにスコットランドにあるトランプさんが所有してるゴルフコースに対しての拡張申請が通っちゃったりね。

許可したのはスコットランド政府なんだけど、経済貢献のためにやりなさいってことで、義務なんですって。だから止めれないし、拡張工事が終わった後は、そこでガンガン営業しなきゃいけないじゃないですか、元を取るために。そういうことになると、もしもスコットランドの人たちが「今度大きな大会やるけれど、どこのコースにする?」って話になったら、「トランプコースかな」ってなっちゃうんですよ。「やっぱりあれだけ投資してくれたから、トランプにしようか」ってことで。それって、やっぱりマズいんですよ。

 

あるいは、どこかの国の王様か大統領とかがワシントンを訪問した時とかに、「どのホテルにお泊まりですか」って言われたときに、「リッツ・カールトン」って言ったら、トランプ氏はたちまちケンカ腰になりそうじゃないですか。「あなたにご迷惑が掛かるので、リッツ・カールトンにしました、おほほ」とかいう、奥ゆかしい話が通じる人じゃないですし。だから「やっぱりトランプホテルはいいですね。ベットもふかふかだし。やはり人生の旨味をご存じな方がオーナーなだけに流石ですな」ってことになって、それにトランプさんも「いやぁ、どうもどうも」って応えちゃうわけです。「ちなみに割引もあったらしいですけども、私はフルで泊まりましたから」「そうか、ありがとう」だなんて言っちゃいそうですからね、彼は苦労人ですし。でもマズいんですよ、それってやっぱり。そのあたりの問題は、どこかで炸裂しそうですよね。

――根本的に解決するには、資産を売却するなり、放棄するしか方法はなさそうですよね。

冷泉:ところが、記者会見で顧問弁護士がポロっと言ってたんですけど、実は全株売却も視野に入れたらしいんです。でもそうすると、トランプ一族はものすごい負債を背負うことになるんですって。だから上場することも視野に入れたけど、それはとても間に合わないから、仕方なく息子さん達が継承することにしたと。トランプ側は「何ら法律違反はしていません」って言ってるんだけど、その話を聞いて、私は予想通りだなって思ったんです。「あぁ、やっぱりこの人たちは、当選するって思ってなかったんだな」って。まぁ可哀そうと言えば可哀そうな話なんですが、身から出たサビですからね。

この手の話は、もうすでにゴロゴロと出てるんですよ。そのなかでも最も大きい爆弾が、いわゆる「ドイツ銀行問題」。トランプ・オーガニゼーションっていう会社が、ドイツ銀行から日本円換算で900億円ぐらい、下手すると1000億円ぐらい借りてるんですよ。ドイツ銀行も経営がヤバいんで、返せっていう話になってるんですけど、トランプ側は無い袖は振れないってことで、ケンカになってるんです。そんな状況だけに、今後トランプさんがメルケル首相と会った際に、こっそり「ちょっとドイツ銀行の件で……」とか言い出したりって、彼ならやりかねないんですよね。どっかの怪しい王様の国とかならまだしも、アメリカの大統領がそれをやっちゃったら、相当マズいですよね。

そういった危うさは、誰もが何となく薄々と気づいているんです。ただ、それでも貧困層たちは彼のことを支持するんです。「あのお方は自らの額に汗して、政府から変な援助を受けたりインチキとかもしないで、酸いも甘いも心得て頑張ってきた苦労人なんや! そんなトランプはんをキレイごとで叩くなんて、とんでもない億万長者で、ニューヨーク・タイムズばっかり読んで、おほほと偉そうで、ヒラリーみたいに着飾って、とんでもないやつや!」みたいなノリで。

ところが「トランプリスク3連発」が発動して、やがて「トランプも私たちの味方じゃなかった」みたいな空気になる危険が、どこかにあるわけです。もしそうなったら、そこで政権は立ち往生ですよ。そうなったら、あの人は多分「やってられねえよ、アホらしい」ってことで、さっさとケツまくって辞めちゃうんじゃないかと思うんです。そんな政権放棄による混乱の可能性も含めた「トランプリスク4段ロケット方式」といった事態が、今後大いにありえそうな気がしますね。

――アメリカ国内の問題のひとつとして、格差社会が進んでいるという件も挙げられると思います。先日もニュースで、世界の8人の大富豪の資産と貧困層36億人の資産が同額だっていうデータが紹介されていて、これって去年は62人の大富豪だったはずなので、より進行しているように思われるのですが、そういった状況はトランプ政権下で是正されたりするのでしょうか?

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冷泉:8人の大富豪の資産が……っていうのも、これって数字のマジックで、結局それが格差社会の象徴なのかって、ちょっと分かんないんですよね。なぜかっていうとビル・ゲイツさんなんか、自分の持ち株って売れないじゃないですか。やっぱり創業者で、株をずっと持ってたら、ものすごい額になっちゃうっていうのは事実なので。

だから、それを是正しろっていわれても非常に難しい。本当に是正しろっていうことになるんだったら、儲かる人は思いっきり儲かる代わりに、ベーシックインカムでみんな救いましょうみたいな話はひとつありますよね。あとは、ある程度以上儲かっちゃったら、「それは世の中変えちゃってるわけだから、もはやお金儲けじゃないでしょ」ってことで全部召し上げになっちゃったら、それはそれで困った話ですもんね。

そういう意味でいうと、これって正しい答えがない話で、取り沙汰するのもあまり意味がないのかもしれない。実際ゲイツさんなんて、ものすごい額の寄付してますからね。以前ちきりんさんが面白いこと言ってて、何の変哲もない人にお金を持たせるより、例えばゲイツさんが持ってることで、そのお金が本当に良いことに使われると。役人の給料に消えたりしないで、ちゃんと困っている人に届くようにやってるはずだから、それでいいじゃないか、みたいなこと言ってて。ネット上では炎上してましたけど、考え方としては悪くはないんじゃないかなって思います。ただ、そう考えると「自分の会社売ろうとしたら、借金まみれになっちゃうトランプさんって一体……」みたいな話になりますが。

ただ、確かに格差が広がっているのは事実なので、トランプさんがそれを是正するのかしないのかっていうと、シナリオとしたらダブルなんですよ。彼は先日すごい大事な発言をツイートしていたんですが、要するに「俺は世界に散ったアメリカの雇用を取り戻して、アメリカの製造業をグレートアゲインするんだ」と。そのうえで「だけど最先端の技術で勝ち抜いてきた強いアメリカも維持するから、両輪でいくんだよ」とも言うんです。……それって、まったくもって正しいじゃないですか。日本のリーダーもそれぐらい言えよっていうぐらい、正論なわけですよね。そういうことで考えるとトランプさんも、そんなに変なことはしないで、とりあえずは雇用を何とかしようするんじゃないかと。

例えば、もしヒラリーさんに「8人の大富豪の資産が……」っていう話を振ったとするじゃないですか。そしたら彼女は「今は知的産業が全ての世の中。だから、今からでも学び直しができるように、大学をタダにしますよ。みんな頑張りましょう」なんて言うんだろうけど、だからって「わーい、じゃあ大学行こう」なんて思わないですよ、みんな。それに対してトランプさんは、「額に汗して働くような仕事が減ったのは、それをメキシコに持っていくやつらが悪いんだから、それを全部取り戻して、皆にちゃんとした仕事に就かせてあげるよ」って言って、みんなそっちを支持したわけですよね。

だけどトランプさんも、それは多分やらないですよ。実際フォードも、トランプさんの意向を受けて、メキシコ工場をキャンセルして、ミシガンの工場を拡大するって言ったけど、その工場の中で働くのはほとんどロボットになるって話ですからね。あと、トランプさんの取り巻きのテスラのアーロンさんなんて、ネバダ州の砂漠のど真ん中にメガファクトリーって言って、ものすごく巨大なリチウムイオン電池と電気自動車の工場をぶっ建てたんですけど、フルタイムの労働者はたった3000人、最初は700人しか雇用しないとか言ってて。そこも中を見たら、ロボットだらけだったんですよ。

経済学者のポール・クルーグマンがいいことを言っていて、アメリカの雇用を奪った製造業の敵は、実は自動化なんだよと。でもトランプさんは、自動化に関しては絶対に批判しないですから。それをやっちゃったら、ビジネスマンとして話を元に戻す話になっちゃいますからね。だから、この問題に関してもトランプさんはゴマかしの連続でいくんじゃないでしょうか。

●トランプ大統領就任で世界と日本はどう変わる?

――さて、経済問題と同様に気になるのがアメリカ外交の今後なんですが、トランプ政権となることで方向性はガラリと変わりそうですか?

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冷泉:これも先行きは不透明ですよね。ただ、中国とのケンカというのは単なる手探りで、相手の出方を見ているだけだと思います。なぜかって言うと、トランプさんはあれだけ「メキシコに工場を造るな」って、フォードやトヨタなどを口撃しているにも関わらず、中国に工場を造った会社に関しては悪口とか言ってないんです。だから、中国との貿易とか通商とかに関しては、あまりぶっ壊そうとは思っていないんです。台湾がどうとか南シナ海はどうとか色々言ってるのは、あくまで関係を作っていく上での、彼一流の口八丁手八丁の一丁かなって思うんです。

でも、よく分からないのが、ロシアと一体何するつもりなのかということ。これってもしかすると、我々はロシアの弱みを握っているって、トランプさんが思ってるんじゃないかと。ロシアっていうのは、もはや石油と天然ガス以外にロクなビジネスがないわけですよ。最近はルーブルも下がっちゃって、しかも石油や天然ガスもあまり価格が上がらなくなって、もうアップアップ。ここでまたルーブルが下がると、本当にみんな国を投げ出しかねないっていう状況なんですよ。それを分かった上で、なんだかんだヨイショを入れたりしながら、釣ってるのかなっていう感じはありますけどね。そうすることで、石油の値段を上げようっていう目論見なんでしょうけど、今はシェールが出るので、石油は上がんないですよ。中国やブラジルでの消費量も限られてきているし、以前の1バレル100ドルなんてことは、もうあり得ないんで。

となると、ロシアと一緒にどうこうするって言ってるのは、これもまたトランプ流のハッタリなのかなと。要は、オバマさんがやってたようなキレイごとは、とりあえず全部ひっくり返していこうと。

――そうすると、自国民が喜ぶってことですよね。

冷泉:そう。ただ、中東に関してもいろんなこと言っていて、それなりに筋が通らなくはないんですけど、とはいえ「ロシアと仲良くするけど、イランとは大喧嘩」みたいな話っていうのは、筋が通らない。右翼を煽って、イスラムを思い切り挑発してやろうっていうのは、無茶苦茶な話ですよね。イスラエルの大使館をエルサレムに持ってくなんてのは、まるでテロしてくださいって言ってるようなもので。

あと、トランプさんはNATOも軽視していて、バルト3国にロシアが軍隊進めたら、あっかんべえしてやるとか言ってる。あれも真意がよく分からないですけど、恐らく全部が彼一流のパフォーマンスなんでしょう。訳のわからないことを言うことによって、相手がどう動くかを見極めているだけで、額面通りに受けちゃいけないって思いますけどね。

そういう意味でいうと、日本に対しても滅茶苦茶なこと言ってましたよね。駐留米軍を引き上げるとか、その代わり核兵器持ってもいいよとか。でも、安倍さんが直接話をしたら、特に何も言わなくなった。彼は特に日本のことを悪く思ってるわけではないみたいだし、そういう言動には過剰反応しないほうがいいんじゃないかなと思います。

――これまでは過激な発言がとにかく目立ってましたが、今後はより現実的な方向性に修正されていく、ということでしょうか?

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冷泉:少なくとも外交に関しては、そうなるのではと思います。でも、あの人も求心力が衰えちゃったらマズいですから、変なことはいつまでも言い続けると思いますよ。でないと、人気がなくなっちゃいますからね。はっきりいって彼は毒舌芸人ですから、悪口のネタが尽きちゃったら、応援してくれてた人も離れちゃうわけです。「トランプもすっかり丸くなっちゃったな」みたいなことを言われて。

――トランプ氏もなかなか辛い立場ですが、そういう風に国内の反応を優先させた場合、これまでアメリカが担ってきた「世界の警察」といった立場からも、ひょっとして降りてしまう可能性も無きにしもあらずだと思うのですが、どう思われますか?

冷泉:これに関して言うとアメリカには伝統があって、世界情勢が不安定になって来ると、内に引きこもっちゃえっていうのが、昔からあるんですよ。孤立主義ってやつが。第一次大戦や第二次大戦の時も、アメリカは最初の段階では絶対参加したくないってことで閉じこもってましたし、国際連盟にも参加しなかったですしね。

これはアメリカの典型的なパターンなので、結構根は深いんじゃないかと思っていて、今回もある程度そういう方向へ進むような気がします。ただし一度カッカしだすと、世界中へガンガン出ていくのも同じくアメリカの伝統なので、どうなるかは分かりませんけど。

日本を含めた極東アジアに関しても、そういうような流れになる可能性もあるんですが、とはいえ北朝鮮っていうおかしな国が存在するので、そうは簡単にはいかないと思います。というか、それはさすがに軍とか国務省とかの役人たちが、必死になって止めるんじゃないかな。国防長官に任命されたマティスさんにしても、風貌とかはコワイ人ですけど、そんなにヒドイことはやらないような気がしますけどもね。

だから、沖縄をはじめとした日本国内にある米軍に関しては、今まで通り維持される可能性が高いと思います。……これはあんまり言うと怒られちゃうんですけど、そもそも沖縄に基地を置いている最大の目的って、台湾防衛ですからね。台湾には正々堂々と軍隊を置けないんで、沖縄に基地を置いているワケで。そういった意味では、そんなにブレないと思います。

――2016年はトランプ氏の米大統領当選も驚きでしたが、イギリスもEUからの離脱を決めたりと、「Post Truth」という言葉に象徴されるような動きが、世界で多く見られました。そういう流れというのは2017年も続いていくのでしょうか?

冷泉:今年はフランスの大統領選挙とドイツの総選挙がありますからね。ドイツの総選挙には右翼勢力がもちろん出て来て、まさか大躍進はしないでしょうけど、ある程度は存在感を出すだろうし。あとフランス大統領選ですが、さすがにルペンさんは……でも可能性はありますよね。

「Post Truth」といえば、韓国の今の動きも同じことですよね。「とにかく朴槿恵を降ろしちまえ」ってノリでやってるところも、代わりに出てくる人も変な人ばかりっていうのも、そんな感じですもんね。かたや中国も、仮にこのまま習近平さんが投げ出さずにいくのであれば、ゾンビ企業を大量に潰す「痛みを伴う改革」をやらないといけないから、そのための求心力を得るために、かなりのパフォーマンスをしないといけない。そう考えると、2017年もかなり騒がしい感じの一年になるかなと思います。

……しかし、トランプさんやプーチンさんは言わずもがなですが、イギリスのテリーザ・メイ首相もなかなかの腹黒だし、ああいった人たちと外交の舞台で渡り合っていくことを考えると、いまの日本の政治家たちでは荷が重いっていう気がしますよね、正直。

安倍さんは、どっかとぼけたところがあるんですけど、それを逆手に取ってというか、本当に分かっていないのかもしれないけど、適当に分かんないフリをしたりして、何とか切り抜けちゃうってところがありますよね。だけど石破さんとか蓮舫さんのような、とにかくクソ真面目で、腹の中も真面目なこと以外は何もありませんって人は、ああいう場で渡り合うのがちょっと無理なんじゃないかなって。外務大臣の岸田さんにしても、果たしてトランプさんと丁々発止できるのかって言えば、ちょっと厳しいですよね。

そういう点だと、例えば麻生さんなら頭もいいし理想的なんですけど、さすがにお歳ですから。若い政治家だと小泉進次郎さんも期待されてるけど、彼もちょっと弱いというか、正しいことばっかり言ってますからね。そう考えると、今後の日本の外交がちょっと心配になってきますね。

――日本の外交といえば、最近は韓国との関係が冷え切っているのが、ひとつの問題として挙げられると思うんですが、この件に関してはどう思われますか?

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冷泉:火が付いちゃったものは燃えるばかりで、水をぶっかけても簡単には消えないですよね。私個人の意見としては、大使召還はやりすぎで、日本がそれをやって得られるメリットはひとつもない。安倍さんの周辺にいる人たちは、徹底的にいじめ抜けば最後は気が付くだろうっていうことで、強気になっているんでしょうけど、個人的にはあまり得しないよなと思って見てはいるんですよ。

だけど、少なくとも韓国側はぼうぼう燃えちゃっている状態なんで、落としどころがないよなってところがあるんですよね。サムソンの副会長も逮捕されちゃいましたしね。そもそも韓国も経済的に苦しいですから、それこそトランプ現象と同じで、民衆はみんな怨念を抱えちゃってて、譲んないぞって感じですよね。で、結局笑っているのは、北のデブチン大将だけだと。

私がもし彼の立場だったら、プーチンさんあたりと悪いことを考えますけどね。最悪のシナリオとして考えられるのが、今のタイミングで次期韓国大統領の有力候補に対して、和解を申し入れますよね。「一緒にやりましょう」って。日本との関係が悪化していて、さらに中国とも炎上している状態。そのうえアメリカは、何だか訳分かんない人がやってて、プーチンは損得勘定で乗ってくるという今は、まさにこの上ないタイミングなんですよ。

で、ロシアを後見役にして、南北が一緒になったとしても、南北間ではすごい経済格差がありますよね。そこを埋めるためのお金っていうのが当然必要になるんですけど、それは日本から出してもらおう話になるんですよ。北朝鮮の人も韓国の人と同じように年金と保険が満額付く「ドイツ方式」で合併しようってことで。で、それでもデモが起きたりして国内が混乱したら、民衆の目を逸らすために「日本に対馬よこせの戦争でも吹っ掛けるか」って話にも、なりかねないんですよ。

もし私が金正恩だったら、そう考えますよ。その辺の可能性に関しては、安倍さんは危機感がなさすぎ。南北が統一して日本を共通の仮想敵国にされたときに、日本はすごくマズい状況に陥るんですね。でも、そんなことになりそうって時に、アメリカはどう対応してくれるかっていうと、トランプさんだったら「勝手にせえよ」って言う可能性もあるんですよ。

以前からずっと言い続けてるんですけど、日本の安全保障の最大の課題は「日本に敵対する形で統一韓国を造らせない」っていうことですから。統一朝鮮を実現させるっていうのは、とても麗しい話でいいんですけど、その後に社会の混乱をごまかすために日本を仮想敵国にして、なおかつ南北格差を埋めるための金づるとして日本がアテにされるということになったら、日本という国がひっくり返っちゃう。今まで築いてきた経済とか社会が、すべてダメになっちゃいますからね。

冷泉さんが鉄道会社の取材を続ける原動力とは

――ところで冷泉さんといえば鉄道への造詣も深く、メルマガにも数多くの記事を書いていらっしゃいますよね。世の中には「撮り鉄」や「乗り鉄」など、様々な鉄道ファンの種類が存在しますが、冷泉さんはいったい「何鉄」なんでしょうか?

冷泉:私は「安鉄」、つまり「安全対策オタク」なんです。どういうことかというと、日本の鉄道がいかに安全かっていうのを、突き詰めていくオタクなんです。

特に日本の新幹線って、東海道新幹線が開業してからこれまで、事故で亡くなった人がゼロなんですよ。それがなぜ実現しているのかっていうと、「安全確保第一」という名のもとに、各鉄道会社が最新の技術を導入したり、日々人知れず努力を続けているからなんですよね。そういうのを取材して、広く知らしめるっていうのが、いわゆる「安鉄」なんですね。

あともうひとつは、私の相棒で東洋経済オンラインの編集者がいるんですけど、彼と私が言っているのが「社会鉄」。これは例えば、高齢化などの問題を抱える地域において、鉄道はどうどう在るべきかとか、日本の人口減が深刻になった際に、どうやって今の鉄道路線網を維持していくかとか、そういうことを考察したりしています。

そういうわけなので私自身、鉄道写真も鉄道模型もまったく興味なし。電車に乗るのは嫌いじゃないけど、それはあくまでも手段。スピードが早いに越したことはないけど、それよりも安全が何よりも第一。……そういった感じでやってます。

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――そもそも冷泉さんは、子どものころから鉄道がお好きだったんですか?

冷泉:小学生の頃はそれなりに好きだったんですけど、その後はそれほど熱心でもなかったんです。でも最近になって、急に鉄道熱が再燃したっていう感じですね。というわけで、アメリカから時々日本に来ては、JR東日本やJR東海の広報室に出入りするっていうことを、最近は続けています。

でも、そこの広報の方たちは、もちろん鉄分が濃くて仕事熱心な方が多いんですが、彼らの立場を理解してくれる人って、ほとんどいないんですよ。それがすごく可哀そうだっていうのが、私の「安鉄」活動の原動力なのかもしれません。

例えば、山手線の原宿駅を建て替える計画が発表されて、ネット上で炎上しちゃったことがあったじゃないですか。「あんな素敵な駅舎を壊すなんて」っていうことで。でも、実際にあの駅で降りたことがあれば分かるんですけど、改札まで繋がってる跨線橋なんかはすごく古くて狭いしで、24時間いつでも大混雑じゃないですか。あそこにもし大きな地震が来たら、どうなっちゃうんだっていう話ですよ。

JR東日本って超優良企業と思われてますけど、東北地方にある赤字ローカル線も抱えているから、決して財政的にラクじゃないんです。それでも「安全が第一」っていうことで、駅の建て替えを決めたら、それを叩かれちゃうわけで。そこは本当に可哀そうなところですよね。

他に大地震への備えといえば、お茶の水駅の辺りって神田川に土を盛って電車を走らせているじゃないですか。あれって実は明治時代に作られた古い土台で、震度7の地震が来たら崩れちゃうって言われてたんですよ。そこでJR東日本はどうしたかっていうと、土台にドリルで20mぐらいの穴を2つ、地中で交差するように開けて、そこにコンクリートミルクを注入して鉄骨を入れたんです。……普通だったら支柱を先に作っておいて、現場でカンカンカンと埋め込んでいくじゃないですか、基礎工事って。でも、あまり大きな騒音を立てる訳にいかないし、そもそも電車が走ってる横で工事をするスペースも無いので、そういう特殊な方法で補強したんですって。でも、そんなこと誰も知らないですよね。

私も一度、「こういうことを伝えるのも、鉄道会社の社会的な義務なのでは?」って尋ねたんです。すると先方は、東日本震災の際に大きなご迷惑をかけたので、自慢話はしない方針だって言うんです。「電車に乗られて亡くなられた方はいらっしゃらないんですが、列車から避難された際に津波に遭われて、行方不明になった方が数名いらっしゃる」ってことで。もう聞く涙、語るも涙の世界なんですが、とは言っても、そういうことは伝えないといけないということで、代わりに私が調べて書いているんです。

――そういう活動をされている方って、なかなかいらっしゃらないのでは?

冷泉:一般的に鉄道記者って、もちろん鉄道のことが大好きな人ばかりなんですが、鉄道会社が不祥事でも何でも起こしちゃうと、すぐに叩いちゃうんですよね。読者の意見がそういうスタンスになりやすいってことで、迎合して叩かざるを得ないっていうことなんですけど。でも私は絶対に叩かない、少なくとも現場で努力されてる方はね。

JR北海道なんかも、数年前にディーゼル特急の炎上事故を起こしたりして、かなり批判を受けましたけど、実情を知っていれば叩けないですよ。だって、北海道の気候の過酷さは、想像を絶しますからね。冬は零下20度まで下がる地点もあって、地表面はもちろん中の土も30㎝から40㎝は凍ってしまう。そのいっぽうで夏になると、温度が30度ぐらいまで上がるわけですから、そりゃレールはグネグネになるわけですよ。

それでも何とかやって来たのに、それをレールが5㎜とか7㎜ズレてるってことで非難されて、社長が二人も自殺しちゃうってことになったら、現場の人間としてはもうやってられないですよね。「そんな本州の基準で叩かれても……」って話なんですよ。

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――JR北海道といえば、昨年末に留萌本線の留萌~増毛間が実際に廃止されたほか、多くの路線の廃止が検討されていますが、日本の鉄道も今後は「滅びの時代」となっていくのでしょうか。

冷泉:留萌~増毛間に関しては、仕方ないですよね。これといった産業もないし、客も1日20人とかの世界になっていたので。

ただ、宗谷本線の稚内側の一部を廃止するっていうのは、どうかと思います。安全保障上の問題もありますし、国の軸となる路線ですから。それに大災害が起きた際の輸送ルートとして、道路よりも鉄道のほうが簡単なんですよね。そういうことも含めて明治以来、日本の最北端まで鉄道を通してきたわけなんですから、それを止めてしまうのは、相当にマズいことだと思います。

どんな過疎路線も廃止やむなしというわけじゃなくて、それは路線によるんですよね。防災や安全保障、それに将来計画なども勘案して、絶対に残さないといけない路線というものはある。ただ、それ以外の枝線に関しては、利用者がとことんまで減っちゃったら、流石にどうしようもないですよ。なぜなら、鉄道って固定費ですから。路線を一本維持するだけでも、ものすごくお金がかかるんですよ。

本州でも中国地方の三江線が廃止になることが決まりましたけど、あれも利用者がものすごく減ってましたからね。JR西日本としても苦渋の決断だったと思いますが、仕方がないのかなって思います。ただ、守んないといけない路線っていうのは絶対にあって、北海道で言えば宗谷本線以外にも石北線・花咲線・釧網線。これらは絶対に廃止させちゃいけないというのが、私の持論ですね。

そもそも北海道の場合、降雪の影響で鉄道以外の交通手段が全く機能しなくなるってことが、頻繁にあるわけですよ。先日だって新千歳空港が大雪に見舞われて、欠航が相次いだことがありましたけど、みんな新幹線に乗って東京に帰ったわけでしょ。まぁ北海道新幹線も、そのために作ったようなものですからね。そういう北海道の特殊性を考えると、鉄道が存在する意味って十分にあると思います。

――ところで宗谷本線といえば、シベリア鉄道がサハリンまで来て、最終的にトンネルで日本まで繋がる……なんていう報道も一部でありましたが、それって本当に実現可能なんでしょうか?

冷泉:それはプーチンさんの落語ですね。あの人もトランプさんと同じで、お笑い芸人の気質がありますから。

万が一やるとしても、それは日本の出資でってことになりますよ。だってサハリンの天然ガス開発にしたって、ロシアは自分たちだけでは資金的に不可能だから、この前の首脳会談で安倍さんに頼んでたわけじゃないですか。だから、サハリンからトンネルを掘るとしても、それは全額日本持ちになるでしょう。でも実際のところ、そんなトンネルが掘れるわけがないですよね。そもそも、稚内までの鉄道が維持できるかどうかって話をしてるんですから……。

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作家・ジャーナリスト 冷泉彰彦さんプロフィール

東京都生まれ。東京大学文学部卒業、コロンビア大学大学院卒業(修士、日本語教授法)。福武書店(現、ベネッセ・コーポレーション)、ベルリッツ・インターナショナル社、米国ニュージャージー州立ラトガース大学講師を経て、現在はプリンストン日本語学校高等部主任。1993年より米国在住。メールマガジンJMM(村上龍編集長)に「FROM911、USAレポート」を毎週土曜日号として寄稿(2001年9月より、現在は隔週刊)。「Newsweek日本版公式ブログ」寄稿中。NHK-BS『cool japan』に「ご意見番」として出演中。『上から目線の時代』『関係の空気 場の空気』(講談社現代新書)、『チェンジはどこへ消えたか オーラをなくしたオバマの試練』『アメリカは本当に貧困大国なのか?』(阪急コミュニケーションズ)など著書多数。

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