ビッグビジネスを生み出すのはどんな人?逆算で考える高城剛的超仕事術

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世界の超一流クライアントからの仕事が殺到し、さらにアワードなどを受賞しまくる高城剛さん。なぜ高城さんにはオファーが引きも切らないのでしょうか。そんな読者の質問への答えは、ビジネスシーンを生き抜くすべての人へのヒントに溢れています。

どうすれば世界の一流クライアントからオファーを受けられる?

Question

shitumon

高城さんから見て、なぜ世界のクライアントが高城さんに仕事をオファーすると思いますか?

また以前のメルマガ質問コーナーで『儲かるか儲からないか』について言及されていましたが、数値に見えて『儲かる』が分からない仕事も高城さんが手がけるクリエイティブワークの中には多いと思うのですが、その場合は高城さんの仕事をどう魅力的に説明するのでしょうか?

高城さんはネット上でも『大々的に』より、『ちょっと』引っかかるを大事にして超有名になるのを避けていると思うのですが、世界のクライアントはネットで引っかかったり、アワードを取ったり、雑誌に載っている世界的有名クリエイターが多くいるなか、どう(半分隠居状態の 笑)高城さんの存在を知り、スペシャリティを知り、魅力を感じ、更に仕事をオファーするのだろうと疑問に思いました。高城さんはNIGOさんや藤原ヒロシさんとは逆な気がしました。

高城剛さんの回答

今週、久しぶりにメールマガジン「特別号」を配布しました。その中でもお話ししましたように、世界中の企業や団体、時には政府は「良いアイデア」を求めています。

そして現在、世界には「お金」は余っている状態です。さらに「」も余っています。しかし、「良いアイデア」はなかなかありません。

ですので、少しでも「良いアイデア」を出しそうな人材は、都度世界中から呼び集められ、事あるごとに勝ち抜き戦が行われているのです。

僕は、この「アイデアレイヤー」の死闘に、日々参戦しているに過ぎません。そして、そこで決まったものがアートディレクターなどに発注され、時にはそれがアワードなどを受賞することになります。

僕は、ここの「作業レイヤー」には、ほとんど参加しません。もはや、そこには面白いことが存在せず、作業と確認になってしまっているからなんです。

リーマンショック以降、世界のクリエイティブワーク・システムは大きく変わり(アドテクや金融システムが変わったように)、超高速取引業者と同じように、プレイヤーは、かんじがらめのCAやNDA(秘密保持契約)などのため、表に出ることが段々できなくなってしまいました。

そこには、自分ブランディングもなにもありませんし、顧客は僕のサイトなども気にしないでしょう(気にしてるなら、もっとサイトを充実させます)。

かつては、機械を扱える人が優遇されていましたが、いまは機械(例えばデジタルカメラ)を扱う機械(例えばドローン)を扱える人を取り合うように、クリエイターのレイヤーが一段深くなり、そのレイヤーにいる人たちを取り合っているのです。

なぜなら絶対数が少ないからで、一方、大至急「良いアイデア」を見つけ出して、資金を運用しなければならない人たちが山のようにいます。

だから、僕と仕事をするのは簡単です。渡航費とギャラを出し、一度会議に呼べばいいわけで、そこで「良いアイデア」が出ないなら、僕は次のステージには進めません。一会議が真剣勝負の世界です。

そして勝ち抜いていった新時代のクリエイターに自然と仕事が集まりますが、何度もお話しししておりますように「儲かるか、儲からないか」×「速度」が打率のようになるのです。

僕の仕事には「儲からないけど、イメージが良くなった」ような、曖昧な仕事はありません。常に具体的な数字による目標設定があります。顧客から要望をお聞きし、持ち帰ってパワーポイントにまとめ翌週に提案するような、のんびりした仕事もありません。

戦国時代には、強い傭兵を集められた武将が時代を勝ち抜きました。時代は変われども、基本的には同じです。かつては刀を磨いて戦術を立てたように、いまはセンスを磨いて戦術を立てることが求められているだけなのです。

takashiro 『高城未来研究所「Future Report」』
著者:高城 剛
1964年生まれ。現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。毎週2通に渡るメルマガは、注目ガジェットや海外移住のヒント、マクロビの始め方や読者の質問に懇切丁寧に答えるQ&Aコーナーなど「今知りたいこと」を網羅する。
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