おもちゃ売り場で駄々をこねる子供に絶対にやってはいけない対処法

Ollyy/shutterstock
 

Aパターン

「しょうがない、今回だけね。」(じじばばパターン)
→子どもの勝利、大人の負け。

ただし、「一時的勝利」である。以前紹介したが「大人が負けたら、子どもも負け」である。結果的に、子どもが不幸になる典型的パターンである(しかし、親にとって一番楽な対応なので、最もとってしまいやすい対応でもある)。

子どもはこれで「こうすればうまくいく」という成功体験をする。親としては「今回だけ」という限定性を持たせたつもりだが、子どもは成功体験の必勝パターンを繰り返すことになる。

そしてこれは、おもちゃ売り場だけでなく、学校や社会のあらゆる場面で本人の「武器」として活用される。この手法を主に使う人は「気弱そうで実はあの人頑固よね。人の注意聞かないし。」と言われる。「強そうで頑固」と同様、頑固なので接しにくい。結果、人が寄ってこなくなりやすい。

Bパターン

「買いません。絶対買わない。ダメなものはダメ。」(頑固親父パターン)
→大人の勝利、子どもの負け。

この対応がベストの時がある。明らかに無茶な要求と自覚している場合で、本人が「これはさすがにダメだろうな」とどこかで思っている場合。子どもの側にある程度の知識や理解があるなら、これで通る。しかし、そうでない場合、「うちの親は何もわかってくれない」と不平・不満を抱える場合もある。

Cパターン

「今は買えない。〇〇だから。どうすればいい?」(カウンセラーパターン)
考えさせるパターン。

定石。ただし、相手が落ち着いてないといけないので、実際にこの状況で使えないことも多い。子どもが落ち着くまでかなりの忍耐が必要で、親の側としては最も辛い選択肢でもある。

要は、子どもを良く育てるのに、「ぼろい」ことはないということ。より良い選択肢ほど、一時的には辛いことが多い。それを自覚して、教師も指導に当たる。前々号で紹介した「嫌アプローチ」を使う子どもにも、嫌だけど我慢してきちんと指導するのが教師の仕事である。

『「二十代で身につけたい!」教育観と仕事術』
著者/松尾英明
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