逆に、右脳の人は、人の話に含まれる感情や感覚を重視します。いくら論理的に正しくても、感覚的に自分が突き動かされるものがないと、心が動かない傾向があります。
ちなみに、私は左脳タイプ。
相手が右脳派か左脳派かによって、説得する方法を変えなくてはなりません。左脳タイプであれば、論理的に、因果関係をはっきりさせて説明すべきです。私は、左脳タイプですので、論理的に説明されるのを好みます。データを十分に集め、数字を示して説明するのも有効です。
もちろん反論される時もありますが、その論理の穴を一つ一つ埋めていくことで、次第に納得させることができます。
右脳タイプの人に対しては、論理的説明よりも感情による説得が有効になります。
「私の人生をかけて頑張ります」
「○○さんについていきます」
のようなガッツのあるセリフに心動かされる傾向があります。
また、右脳タイプの人は好き嫌いで動くという特徴もあります。説得するにはまず好きになってもらわなくてはならないことになります。嫌われているのに、何とか説得しようとデータ的な説得材料を揃えても、徒労に終わってしまう可能性が高いでしょう。
人を注意してみていると、感情的な発言が多い人、理詰めで説明してくる人がおり、右脳・左脳タイプは、ある程度はっきりと二分されることに気づくと思います。上司や同僚、部下、取引先など、説得の相手になる人のタイプを普段からよく見ておいて、その人にどのようなアプローチをするのが効果的か、考えておくとよいと思います。
今回は、ここまでです。
image by: Shutterstock
『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』
人生で成功するには、論理的思考を身につけること、他人を説得できるようになることが必要です。テレビ朝日「報道ステーション」などでもお馴染みの現役弁護士・谷原誠が、論理的な思考、説得法、仕事術などをお届け致します。
<<登録はこちら>>