【京都】絶世の美女・常盤御前の生涯と、義経が剣を磨いた鞍馬寺

 

源義経ゆかりの鞍馬寺

鞍馬寺は770年に鑑真(中国唐の高僧)の高弟・鑑禎(かんてい)が兜跋(とばつ)毘沙門天像を安置したのが始まりです。平安遷都以前からの聖地です。初代征夷大将軍の坂上田村麻呂は東北遠征に先立ち、鞍馬寺の兜跋毘沙門天に必勝祈願を行い奉剣したと伝わります。後に義経の兄・源頼朝も征夷大将軍就任の際、同じく奉剣したそうです。

標高584メートルの鞍馬山は京都御所から12キロほど真北の位置にあり、北方鎮護の仏として兜跋毘沙門天が本尊として安置されています。兜跋毘沙門天は左手を額の前にかざし南方を見るポーズをしています。平安京を遠望し、悪鬼の侵入を監視する姿であると伝えられています。鞍馬山8合目付近に配置されている本堂は日本屈指のパワースポットの一つです。

鞍馬は、かつて罪人が都から逃げ隠れし都への恨みが込められた地でもあったようです。そのため平家に父を殺された義経が母親から鞍馬寺に送られ幼少期に武者修行をしたのも同様の意味と考えられているのです。

義経が奥州に旅立つ際に背比べした石や、鞍馬天狗から兵法を学んだところや木の根道などは鞍馬寺の見どころです。でもこうしたところも平家への恨みが込められている場所とされています。

仁王門から本殿の金堂までの山道は清少納言が枕草子で近くて遠きものと記した約1キロの九十九折つづらおり参道です。鞍馬山の中腹にある、毎日10月22日に行われる「鞍馬の火祭り」で有名な由岐ゆき神社にも参拝することをオススメします。

いかがでしたか? 京都は日本人の知識と教養の宝庫です。これからもそのほんの一部でも皆さまにお伝え出来ればと思っています。

image by: Shutterstock

 

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