ドコモの反撃。650円の格安スマホで「流出」に歯止めはかかるのか?
━━10月7日の総務省からの行政指導に対する受け止めを改めて教えて欲しい。
吉澤社長「私どもとしては、厳重注意ということで、端末購入補助にあたるということですから、真摯に受け止め、今月末までに対応策をやろうと思っている。実際に指摘を受けたのはdカードゴールドですよね。カードの年会費をお高くいただいていますし、そういったものに対するクーポン、さらに年間の決済額が100万円、200万円という方に1万円、2万円という優待クーポンをお送りしていました。電気通信における割引というよりもクレジットカードそのものへの感謝を込めていたものだったので、それにはあたらないと思っていた。
ただ、実際に使える先が購入補助だったため、そう言われるとその通り。そこは是正をどうするか、今考えているところ」
(★ これはNTTドコモが総務省に反発してもいいような気がするが。NTTドコモはユーザーではなく、総務省のご機嫌を伺うほうを優先しているのか)
━━サービスの充実というのは他社との差別化で重要になっていくのか。
吉澤社長「おっしゃるとおり。ハードウェア、ソフトウェアの両方でサービスを提供するわけです。ハードは今回、MONOみたいなものを出した。そのうえでどういったサービスが提供できるのか。そこですよね。ネットワーク、スマートフォンを使った新しいサービスですけども、いかに新しいモノを出していくか。
今回、dマガジンもfor BIZみたいなものを出したが、新しいサービスはまだまだ考えられる。まだできていないものもたくさんある。そういったものを新たに提供していきたい。それが競争だと思っている」
(★ サービス開発も「ドコモが出すからこそ便利」というものを提供しないといけない。何でもかんでもキャリアが提供しても「それ、ドコモがやる意味あるの?」とそっぽ向かれても仕方ない)
取材を終えて
NTTドコモによる初めてのオリジナルスマホ「MONO」。奇しくも、先日、グーグルもPixelスマホで自社ブランド推しを始めている。Galaxyがあのようなことになり、メーカーブランドで売れる機種がiPhoneとXperiaだけになろうとするなか、今後もキャリアやプラットフォームが自社ブランドをつけるスマホが増えてくるのかも知れない。ケータイのころはキャリアブランドが当たり前であり、スマホでも昔からKDDIがやっていたが、これからは中国メーカーなどに安価に作らせ、安くばらまく機種用としての「自社ブランド」展開が広まっていきそうだ。
image by: NTTドコモHP
『石川温の「スマホ業界新聞」』 より一部抜粋
著者/石川 温(ケータイ/スマートフォンジャーナリスト)
日経トレンディ編集記者として、ケータイやホテル、クルマ、ヒット商品を取材。2003年に独立後、ケータイ業界を中心に執筆活動を行う。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。日進月歩のケータイの世界だが、このメルマガ一誌に情報はすべて入っている。
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