中国が黒幕? 日本に拡がる「共謀罪はヤバい」という先入観

 

一方の中国はというと、昔から諜報活動は大得意でした。とくに中国人スパイというと、女性によるハニートラップが有名です。イギリスでは今や、中国人スパイによるハニートラップはイスラム国よりも恐ろしいと評価されています。

政府主導で百人単位の美女スパイ軍団を育成し、海外の各地へ派遣しては情報を収集しているといわれています。しかも、中国が情報を集めているのは政府機関にとどまらず、民間企業における秘密情報などにも及んでいるとのこと。かの有名な川島芳子も中国人でした。

中国の「ハニー・トラップ」はISより脅威 美しすぎるスパイの危険度

「スパイ」というのは近代用語ですが、中国では開国の君主である「黄帝」の時代から市井や宮廷内に告げ口のスパイが溢れていたとの伝説があります。さらに、中国四千年の歴史においてスパイは絶対に欠かせない重要な役割を担ってきました。

孫氏の「兵法」には、「用間」の術があります。「用間」とは、間諜(スパイ)のことであり、スパイをいかにうまく使うかを指南したのが「用間の術」です。

中国の歴代王朝のなかでも、スパイを最も有効的に使っていたのは明朝です。宮廷内に見張り用の建物である東廠と西廠をつくり、官の動静を探るのみならず、民間人も徹底的に見張っていました。明朝が、満州人とモンゴル人の連合王朝である清朝に滅ぼされたのは、明朝皇帝の人間不信が最大の原因だったとも言われているほどです。

台湾では中国による軍関係のスパイや、中国人留学生による諜報活動などで、逮捕者が多く出ていますが、これに対抗して中国政府も台湾民進党の人権活動家を逮捕・拘束しています。中国にとってはあくまで取引の材料ですから、日本人の温泉関係者6人の逮捕・拘束には、日本へのゆすりたかりの目的が含まれていることは間違いありません。

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