でも、洗濯から乾燥までをドラム洗に任せた場合、乾燥時に衣類やタオルをドラム内に広げながら温風を当てていくため、寝てしまっていた繊維がどんどん起き上がって、乾燥終了時には驚くほどふっくらやわらかに仕上がります。
よく柔軟剤のテレビCMで、ふわふわで弾力のあるタオルやバスタオルが出てきますが、まさにあんな感じになるというわけ。
だから、常々発信しているように「ドラム式洗濯機は乾燥まで使ってこそ、その良さが生きる」のです。
しかも、こうして乾燥まで使うことによって、ドラム内に湿気をためないので、黒カビが発生しにくい状態にするという利点もあります。
何より、今のドラム式洗濯乾燥機はエネルギー効率の高い(省エネな)ヒートポンプ式乾燥を多く採用しているため、想像以上に電気代が抑えられているのです。
しかも、高温で乾かすヒーター式に比べて、60度程度の低温乾燥になるため、衣類の傷みも少なく、やさしい仕上がりになるという利点もあります。
パナソニック、東芝、シャープなどはこうしたヒートポンプ式乾燥方式を採用していて、シャープはサポートヒーターをプラスしたハイブリッド方式によって「おひさま乾燥」をアピールしています。
60度だと、やや温かさに欠け、「カラッ」とした感じには欠けるという声もあるため、ドラムから取り出した時に「温かくてふんわりした感じ」を実現させるべく、さらに進化させた乾燥を編み出しているのですね。
しかもサポートヒーターを導入することによってヒートポンプの効率が上がるために、省エネ性を高めているといいます。
ヒートポンプを採用していない日立は、「ヒートリサイクル風アイロン」方式。洗濯機のモーターなどから発する熱を再利用して乾燥時のヒーターの熱源にしているため、ヒーター方式でも省エネだとしています。
というわけで、洗濯から乾燥までおまかせでドラム式洗濯機を使った方が仕上がりも満足度が高く、干したり取り込んだりする手間も不要。
お財布にもやさしいのですね。
それでもせっかく晴れているのに、乾燥機能を使うなんて忍びないという気持ちもわかります。
だからこそ、おすすめしたいのが、分け洗いの習慣。
洗濯かごをいくつか用意しておいて、「おしゃれ着(ドライモードで洗うもの)」「ワイシャツやカッターシャツ」「Tシャツやパジャマや靴下、子どもの衣類」「タオル類」のように分けておいて、晴れの日にはTシャツなどの普通の衣類を洗って、外干しし、雨の日にはタオル類のかごを取り出して、乾燥までおまかせでやってしまうのです。
だって雨の日なんですもん、乾燥まで使っても当たり前でしょう?
雨の日にはタオルを洗って、ふわふわに仕上げる。そんな習慣になったら、雨の日がもしかすると楽しみになるかもしれません(慣れてきたら、晴れの日が続いても、タオルを乾燥まで使って洗ってくださいね)。
(メルマガ「旬刊!ブログで言えない家電の話【神原サリーとゆかいな仲間たち】」より一部抜粋。家電の話題を中心に、雑誌やWebでは書ききれない、書けないようなディープな内容、また逆に些細な話題を取り上げたメルマガの詳細はこちらから。初月無料です)
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