欧州では6色。日本人が「虹は7色」と信じて疑わない理由

 

これの起源は、なんとニュートンの時代にさかのぼります。太陽光の研究をしていたニュートンは、18世紀の初めに『光学』という本を著します。この中に、色の屈折率などの研究を紹介するとともに、虹の色は7色だとしました

それまでヨーロッパでは虹は5色とされていたところに、「橙」と「藍」を加えて7色としました。ニュートン自身は「色の変化は無限」ということは知っていたようですが、「7」という数字にこだわったようです。「7」は「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シという音階に一致するという理論からです(当時は音楽は立派な「自然科学」だったのです)。

日本には、明治維新とともに西洋科学の知識がどっと入って来て、学校教育に取り入れられていきます。その中で「虹は7色だ」ということが浸透します。意外にヨーロッパでは未だに6色だというのが通例のようです。フランスは日本と同じく、学校教育で「7色」と教えるので「7色派」だと聞いたことがあります。

「空の色はなぜ青色なの?」と聞かれて、「太陽の色は7色でできていてね…」というところから始めても、「なぜ7色なの?」と重ねて聞かれたらやはりそこで止まってしまいそうです…。もし聞かれたら、一緒に虹を作ったり、プリズム遊びをしてみて色々考えてみるのもいいですね。

まあ、ここはクリアしても「じゃあ、なぜ青だけ反射するの?」と聞かれると、これはこれで次の難関ですが…。

ニュートンは物理学史における天才の一人ですが、身近なところにたくさんの業績を残しています。一方で、結構無謀なこともしているようで、「太陽光をずっと見続けているとどうなるか?」ということを自らの目で実験しています。普通だったら失明しそうな危険な実験ですが、幸い、視力を失うことはありませんでした。

そういえば…2012年の金環日食の時に「太陽観測用サングラス」がたくさん売れましたが、みなさん、まだお持ちですか? 久々に太陽を見てみるのもいいかもしれませんね。

image by: Shutterstock.com

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