スマホの発表会で、日本のメディアが海外YouTuberにキレたワケ

 

ただ、最近、思うのは、海外の場合、動画を使ってレポートをするメディアが本当に増えたということだ。

発表会が終わり、タッチアンドトライ会場に行くと、端末を触りつつ、動画レポートを収録している人を多く見かける。なかにはスマホを使って動画を収録している人もいる。

正直言って、端末を長時間、独占して使われるので、こちらとしては迷惑な存在なのだが、一方で「海外では動画レポートの方が支持されている」のがよくわかる。

海外の場合、特に英語圏であれば、読者というか視聴者の数も多いので、広告もつきやすく、メディアやYoutuberとして生計が立てやすいのだろう。

日本のメディアでも動画レポートを積極的にやっているところもあるが、やはり「日本語」という制約上、どうしても英語の動画と比べて再生回数が稼げず、広告収入を得難い状況にある。

また、日本では通勤時間帯や昼休みにスマホが使われるため、「音を聞く必要のある動画よりもテキストと写真のレポートの方が好まれるということもあるだろう。動画でレポートするには、無音でも理解できるよう、すべてテロップを入れるのが望ましい。だが、そうすると編集に時間とコストがかかってしまい、さらに収益が出しにくい。

スマホの普及により、メディアの取材の仕方も、読者の情報の触れ方も、ここ最近は大きな変化のタイミングに来ているように思う。

目の前のYoutuberはうるさくて邪魔でしかなかったが、一方で、「これからスマホを活用してどのようにメディアとして情報を伝えていけばいいのか」を、ちょっと考えさせられたのだった。

image by: Michal Ludwiczak / Shutterstock

石川 温この著者の記事一覧

日経トレンディ編集記者として、ケータイやホテル、クルマ、ヒット商品を取材。2003年に独立後、ケータイ業界を中心に執筆活動を行う。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。日進月歩のケータイの世界だが、このメルマガ一誌に情報はすべて入っている。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料お試し登録はこちらから  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 石川温の「スマホ業界新聞」 』

【著者】 石川 温 【月額】 初月無料!月額550円(税込) 【発行周期】 毎月 第1土曜日・第2土曜日・第3土曜日・第4土曜日(年末年始を除く) 発行予定

print
いま読まれてます

  • スマホの発表会で、日本のメディアが海外YouTuberにキレたワケ
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け