国際社会の圧力による解決
北朝鮮に全ての核・弾道ミサイル計画を、完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な方法で放棄させなくてはなりません。そのため必要なのは、対話ではない。圧力なのです。
核、ミサイルを放棄させるためには、「対話」ではなく「圧力」が必要だと。
この後、安倍総理は、横田めぐみさんの話をされました。演説の流れからみると、少し「唐突感」はありましたが、北の「異常性」と「残虐性」を強調する意義は大いにあったでしょう。
北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対し、日本は日米同盟によって、また、日米韓3国の結束によって立ち向かいます。「全ての選択肢はテーブルの上にある」とする米国の立場を一貫して支持します。その上で私は、北朝鮮に対し厳しい制裁を科す安保理決議2375号が、9月11日、安保理の全会一致で採択されたのを多とするものです。
安倍総理は、「アメリカの立場を一貫して支持する」と宣言しました。そして、9月11日の新制裁決議を評価しました。
しかし、あえて訴えます。北朝鮮は既に、ミサイルを発射して、決議を無視してみせました。決議はあくまで、始まりにすぎません。核・ミサイルの開発に必要な、モノ、カネ、ヒト、技術が、北朝鮮に向かうのを阻む。北朝鮮に累次の決議を完全に履行させる。全ての加盟国による一連の安保理決議の、厳格かつ全面的な履行を確保する。
必要なのは行動です。北朝鮮による挑発を止めることができるかどうかは、国際社会の連帯にかかっている。
「北朝鮮による挑発を止めることができるかどうかは、国際社会の連帯にかかっている」。
そうです。総理は、この問題を、「日米韓 対 北朝鮮」という構図にせず、「全世界 対 北朝鮮」 にしたのです。
80年前の1937年は、日中戦争がはじまった年です。日本は、満州国問題で国際連盟を脱退し、世界的に孤立していました。それで、中国は、アメリカ、イギリス、ソ連から支援を受け、日本と戦っていた。当時の日本には、「孤立=破滅」と考える総理はいなかったのでしょう。
しかし今、安倍総理は、孤立を慎重に避け、世界を味方につけて北に対峙しています。前々から書いていますが、「北問題」で日本は、正しい道を進んでいるのです。