岐路に立つ共産党
【読売】は4面に共産党についての記事。見出しから。
- 共産惨敗 議席大幅減
- 立憲民主に支持流れ
公示前21議席だった共産党について、12になりほぼ半減する公算。比例で850万票を獲得する目標だったが、これも目標を下回った模様。《読売》は「立憲民主党などと政権批判票を分け合う形」となったのが災いしたという。
民進、自由、社民との4党選挙協力で候補の一本化を目指していたが、民進の希望の党への合流方針によって不可能となり、希望の候補とぶつかったことで自民党を利する結果となったと分析している。
uttiiの眼
志位氏は「力不足」だったとか捲土重来を期したいなどと語っていて、立憲民主党との協力も続けていく方針のようだが、同じことの連続では困難な状況を突破できないのではないか。立憲民主党とは「政権批判票を分け合った」どころではなく、「ごっそり持って行かれた」というのが実態で、おそらく、共産党の内部から、今後の共闘に否定的な意見が出てくるのではないだろうか。全選挙区に候補をたてる既存の方針は、比例で議席を稼ぐなどの共産党の基本戦略に適ったものだったのに、それをかなぐり捨てて共闘路線を追求したため、じり貧になった、そんなふうにと考える人たちも内部にいるだろう。
逆に、極論すれば、党名を変更して綱領も改定し、共産主義・社会主義を理想から引き摺り下ろして、新しい党として再出発する道もあるはずだ。ヨーロッパの共産党が辿った道でもあり、それなりの合理性はある。共産主義社会を究極の目標とせずとも、国会と地方議会、そして地域において最も非妥協的な批判勢力としての信頼が得られれば、この国の民主主義の発展に寄与することが出来るかもしれない…そう考える人たちが共産党の中にもいるはずだと思うのだが。