いじめっ子の親が刑務所行きも。見習うべき米国のいじめ防止策

 

この長野県の取組みは、すでに起きているいじめに対する対応ですが、いじめの抑止策としてはアメリカのニューヨーク州の取組みも参考になります。ニューヨーク州ノーストナワンダで10月から、いじめ加害者の親を処罰するという条例が施行されたというのです。親に子供の行動に対しての責任を問うことにより、いじめを抑止しようとしているのです。

内容としては、子供が90日間のうちに2回、いじめをしたり他の生徒を攻撃したりした場合、その子供の両親は250ドル約2万8,000円の罰金を払うか、もしくは最大15日間刑務所ですごすか、またはその両方が科されるとなっています。しかも、この都市が参考にしたのは、2016年のウィスコンシン州の条例とのことで、いじめ加害者の親を処罰するという方向で、アメリカでは「いじめ防止策」が進んでいきそうです。

明らかにいじめていることが分かっても「うちの子はいじめていない」と強行に主張する親がかなりの数にのぼる日本の現状では、加害者の親の責任を問う条例や法律の制定を検討することも必要だと思います。

また、繰り返しにはなりますが、教師が、いじめを隠蔽したり、いじめを放置したり、いじめに加担したり、さらには、福井の中学生の自殺事件のように、教師がいじめ行為を行った場合には、教師を処罰するという姿勢をこの国は持つべきです。いじめ予防といじめ対処、この両方の施策は、子供たちを守り、いじめのない学校生活を守るためには、絶対に必要なことです。

間もなく文化祭の季節も終わります。子供たちも様々な葛藤があったと思います。その葛藤がいじめになることもあります。おかしいなと思うことがありましたら、ご遠慮無く、ご相談ください。

一般財団法人 いじめから子供を守ろうネットワーク
代表 井澤一明

image by: Shutterstock.com

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