なぜ二郎系は「パクリ」ではなく「インスパイア系」と称されるのか

 

以前、焼き鳥屋さんの「鳥貴族鳥二郎」との間で、訴訟問題となったことがあります。鳥二郎は、ロゴや店舗デザイン、メニューまで、鳥貴族そっくりなものを作ったのです。これは言語道断。お客さまへの詐欺行為だと言っても良いでしょう。儲けるためには何をしても良い、と考えています。

他にも、「塚田農場」と「山内農場」。「磯丸水産」と「豊丸水産」。恥ずべきパクりが横行しています。特に飲食業界が目立っていますが、“礼儀正しいパクり方”をしているお店もあります。

ラーメン二郎」をパクっているお店は、全国に広がっていますが、批判されているお店はありません。いわゆる、“インスパイア系”と呼ばれるラーメン屋さんです。「野菜マシマシ」や「ニンニクマシマシ」などの方向性はパクっていますが、店名やロゴ、店舗などはオリジナルとなっています。また、「ラーメン二郎がそれを許すことで、“二郎系”として全国に拡散し、「ラーメン二郎」はその頂点として君臨することができるのです。

正しいパクり方をすれば、その分野の市場そのものを拡大することができ、儲けにも繋がるのです。「吉野家」をいろんな企業がパクったからこそ、牛丼が日常食として定着したのです。香川県のうどんをパクったからこそ、セルフうどんが日本中に広まったのです。

市場は、パクりで活性化します。新ビジネスを考えるなら、どんどんパクりましょう。ただし、礼儀正しく。

 

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なぜ、人はモノを買いたくなるのか。欲しいという感情は、どこから生まれるのか。消費行動における人の心理を知れば、売れるモノが見えてくる。売り方がわかる。小手先のテクニックなど、いらない。人を研究すれば、やるべきことはすべてわかる。

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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