キーワードは「君らしくない」です。
「あれれ。今日のケイちゃんはヨースケに優しくないみたい。ケイちゃんらしくないね」
「おやおや。出発前にオモチャを片付けないのは、ケイタらしくないなぁ」
ただし、それ以上は絶対に追及しないよう、肝に銘じておいてくださいね。追及モードに突入してしまうと、子どもは追及に対する防御で手一杯になり、当初の目的だった「現状に気付く」「行動を修正する」は逆に遠のいてしまいます。
こちらの推察通り単に虫の居所が悪いだけの場面なら、上記の「君らしくない」との声掛けを何度かするうちに、きっと子ども自身で気がついて修正できるようになってくるはず。
なお、「君らしい」が何を指すのかは、(興味深いテーマですが)ここでは深く考える必要はありません。少なくとも、世界中の全ての子は
「理由もなく意地悪する」
「やたらとワガママ」
「いつでもグウタラ」
なのが「君らしい」訳ではないはずですから、それだけで充分です。
話は少し逸れますが、私個人としては、このコミュニケーションには「自己を客観的に見る視点」を伝える力もあるのでは、とも考えています。
「何だか今日は張り切っているな、オレ」
「あ、今日はどうもモチベーションが低いぞ…」
など、自己を客観的に見られることは、自分のコンディションを整える上でとても重要なスキル。
そこまでの効果があるかどうかは別としても、子どもの軌道修正を手伝えるこの技術、日常生活で結構役に立つと思いますよ。
ぜひ気に留めておいてください!
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