米国の食堂で「キッコマン」と言えば醤油が出てくる様になるまで

 

こうしてキッコーマンは地場産業から脱し、アメリカの成功体験を元にヨーロッパや東南アジア、台湾、中国にも展開するようになった。このため売上高の6割、営業利益の7割を海外で稼いでいる。今後は残る地域の南米、インド、アフリカを目指し、世界の標準となるような調味料にしたいとしている。

最近は日本独特の“うま味”成分も日本だけでなく世界に知れ渡ってきた。

しょうゆをアメリカで生産する時、現地で陣頭指揮にあたった茂木友三郎名誉会長は「日本の味では、まだまだ世界に通用するものが沢山ある。いま期待しているのは出汁(だし)などだ。」と言い、和食ブームをさらに広げる心意気のようだ。今でこそ和食は、栄養バランスもよい世界商品となっているが先人達の苦労と努力が実っている。

(財界 2018夏季第2特大号 第475回)

※ キッコーマン社は昨年創立100周年とオランダ工場設立20周年を迎えられております。

ブログにキッコーマン社の米・ウィスコンシン州の工場設立10周年式典で撮影した画像を掲載しております。

ご興味をお持ちの方は合わせて以下URLを参照下さい。

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ジャーナリスト。1942年生。慶応大学経済学部卒業後、毎日新聞社入社。大蔵省、日銀、財界、ワシントン特派員等を経て1987年からフリー。TBSテレビ「ブロードキャスター」「NEWS23」「朝ズバッ!」等のコメンテーター、BS-TBS「グローバル・ナビフロント」のキャスターを約15年務め、TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」に27年間出演。現在は、TBSラジオ「嶌信彦 人生百景『志の人たち』」出演。近著にウズベキスタン抑留者のナボイ劇場建設秘話を描いたノンフィクション「伝説となった日本兵捕虜-ソ連四大劇場を建てた男たち-」を角川書店より発売。著書多数。NPO「日本ニュース時事能力検定協会」理事、NPO「日本ウズベキスタン協会」 会長。先進国サミットの取材は約30回に及ぶ。

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【著者】 嶌信彦 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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