絶好調ドンキが経営不振の老舗ユニーをあえて買収した本当の理由

 

私たちはこれらの企業から何を学ぶべきか?

では、私たちはこの2企業から、何を学ぶべきだろうか?

それは変化への対応に尽きる。ビジネスは、弱肉強食ではなく適者生存だ。氷河期に対応できなかった恐竜が死滅したように、市場と時代の変化に対応できない企業は、退場を命じられる。

変化に対応することが得意なドン・キホーテは、これまで買収のみでなく、メガドンキの出店や、インバウンドの取り込み、アメリカのマルカイの子会社化など、次々と斬新な手を打ってきた

一方で、変化を好まない、と言われていたユニーも、今回はかなり大きな決断をした。企業の規模が大きくなると、組織も複雑化し、意思決定のスピードが落ちることも多い。その中で、ユニーとファミマを統合、またサークルKを買収したユニー側にとって、かなり短いスパンでの今回のドン・キホーテへのユニー売却と、ドン・キホーテの株取得は、スピードあるまた大きな決断だった。

市場の変化に対応し、先取りをしないと、価格競争に陥り、苦境に追い込まれる。斬新で、スピードある決断が求められるのが、昨今の特徴だ。

どちらも、自社に足りない、ある意味での不得意な分野を、時間をかけて自社で育てるという選択肢ではなく相互補完で対応した、というのも、ここのところの企業合併や提携の特徴だ。

私たちにとっては、学ぶところも多いユニーとドン・キホーテの提携だ。

image by: ドン・キホーテHP

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