ところで、なぜファーウェイは排除されるの?
これ、「安全保障上の理由」ということなのですが。
仏最大の通信会社オランジュのステファン・リシャール最高経営責任者(CEO)は13日のラジオインタビューで、「慎重さを求めるフランス当局からの要請」により同社は国内の5G通信網に華為製品を使わないと明言。「中国勢はスパイだというような幻想がある。一方で、用心するに越したことはないという原則もある」と述べた。
(ブルームバーグ 12月14日)
排除は、フランス当局の要請。「中国勢はスパイだというような『幻想』がある」とリシャールさんはいっている。つまり彼自身は、「中国=スパイ=幻想」と考えているのですね。それでも、「用心するに越したことはないという原則もある」と。
日本では、
分解したら『余計なもの』が見つかった!?日本政府も「ファーウェイ排除」へ
FNN PRIME 12/7(金)21:35配信
与党関係者「分解したところハードウェアに『余計なもの』が見つかった」
スマホの売り上げ世界2位の中国IT大手「ファーウェイ」ナンバー2の逮捕。その衝撃が冷めやらぬ中、中国製のスマホを排除する動きが広がっている。
日本政府は各府省庁や自衛隊などが使用する情報通信機器について、安全保障上の懸念から、中国通信機器大手ファーウェイとZTEの製品を事実上排除する方針を固めた。
(中略)
与党関係者によると、「政府がファーウェイの製品を分解したところ、ハードウェアに『余計なもの』が見つかった」という。
(同上)>
実は今回逮捕されたファーウェイナンバー2の孟容疑者の父で創業者の任正非CEOは中国人民解放軍の元軍人。ファーウェイとZTEは、中国政府と密接な関係が指摘されていて、日本政府の今回の措置はサイバー攻撃を防ぐ狙いがある。
(同上)
「余計なもの」とはなんでしょうか?
ちなみに、中国製であれアメリカ製であれ、あなたがスマホを近くに置いて、誰かと重要な話をしていたとしましょう。すると、「聞かれている可能性がある」というのは、ロシアで「常識」とされていました。皆さんも、大切な話、秘密の話をする時は、スマホを遠くにおいておきましょう(「電源切っても聞かれている」という人もいます)。
アメリカでは。
ファーウェイの創始者で孟氏の父親の任正非氏は、中国人民解放軍の元軍人だ。そして、ザーグマン氏が米シンクタンクのロウイー研究所に最近寄稿したように、「ファーウェイと人民解放軍の強固な関係は、今なお懸念される不透明な問題」だ。だからこそ米政府は、ファーウェイのような中国企業には用心すべしと各国に呼びかけているのだ。中国の法律では、民間企業も個人も、政府の要請があれば情報やデータを政府に提供しなくてはならないかもしれない。その可能性があるからこそ、ファーウェイとの取引には及び腰になるのだと米政府筋は言う。
まとめると、
- ファーウェイは人民解放軍との関係が強く、情報を盗むなどしている可能性がある
- 今年、米中覇権戦争がはじまり、アメリカは中国企業を狙い撃ちしている
- それで、アップルをぬいて世界2位に浮上したファーウェイが狙われた(もともと怪しいこともあるが)
- アメリカが大騒ぎしはじめたので、同盟国がファーウェイ排除に動きだした
ということでしょう。
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